2009-01-07(Wed)

若者危機

こんばんは。

年も明けて初出勤となった先日、駅のキオスクで目に付いたのは「週間東洋経済 2009年1月10日号」です。
表示を飾っている特集は、ズバリ「若者危機」。

「失われた10年」どころか、間もなく「20年」になりそうな時代を過ごし、「100年に一度」と言われる大不況の時代に逆風にさらされる20~30代を中心に、彼らを取り巻く状況を特集しています。

新年早々、非常に重いテーマと内容ではありますが、中身は大変充実していて、全職種・全年齢の人が読むべき内容だと思いました。



50頁以上にも及ぶ特集の中には、様々な実例紹介や若年労働者・企業幹部などのインタビュー等が多数掲載されています。
特に注目すべきは20代に関する各種グラフや年表などが充実している事です。

これらのグラフから読み取れる事は、

■日本全体の失業率に占める若年層の割合が増大している。
■ニートの増加。(60万人超)
■90年代後半以降、大卒の3年以内の離職率が30パーセントを超えている。
■若者の非正規比率(正社員以外)が急増している。
■非正社員は社会保障制度から漏れている。
■パート・アルバイトの9割以上が年収200万円未満。

等々、非常に過酷な現実が分かります。


また、現在の20代は、彼らが生まれてから現在に至るまでの不況の影響か「節約志向が強い」「消費性向が低い」とのデータが出ています。
つまり「お金を余り使わない」という事で、それ故に企業からは「うまみのない世代」と呼ばれているとの事。



年末年始に帰省した際に、参考程度に地元の求人情報誌を見てみました。
こちら(関東)と比較して給与水準が低い事を再認識しました(その代わり賃貸など物価も非常に安いですが)が、「正社員」をアピールしている案件も多いのが目に付きました。
やはり、昨今ニュースで目立つ「非正社員の解雇」を強く意識しているのでしょう。


私の地元・九州には自動車や家電関連の企業の工場が多数進出しており、世界に名だたる大手企業の工場が有る事を私も誇りに思っていました。
しかし、この特集を読み、それらの工場で働いていた人はほとんどが非正社員であったと言う事実を認識しました。
この特集においては、

「自動車産業を中心に雇用をのばしたが、内実は非正規労働者の受け入れ拡大に過ぎなかった。
今回の不況で、そうした人々が行き場を失ってしまった。」
*週刊東洋経済2009/1/10号 42頁より抜粋・引用


となっています。
地元経済の現実を再認識させられた感じです。



このように、企業側からは「うまみのない世代」と言われ、職場においても真っ先に解雇の対象となる20~30代の若者世代。
しかし、この世代が経済面を含め、今後の日本を支えていく重要な世代であるのは間違い有りません。

この特集の中に、「うまみのない世代」と呼ばれる若者層に対してどういう商品・広告を展開していくかを模索している企業の例や、多くの企業が真っ先に解雇する若い社員を逆に重要視している企業の例が掲載されています。
特に興味深かったのが「成長する企業は若手社員を活かす」という後者に関する特集です。


最初に目に付いたのは、私の働くゲーム業界と非常に関係の深い、ゲームのデバッグ業務を専門に行う「デジタルハーツ」という企業に関する記事。
ゲーム開発における「最後の面倒な雑用」という感じで軽視されがちなデバッグ作業を専門に行うという着眼点や、雇用形態など、非常に興味深かったです。


次に面白かったのが、静岡の中堅建設会社「平成建設」の記事。
ゲーム業界では「浅く広く」的な技能よりも「狭く深く」的な技能が求められる事が多く、実際の業務内容も「モーションデザイナー」や「エフェクトデザイナー」など、デザインの中でも細分化されている事が多いです。
これはゼネコン(総合建設業者)でも同様らしいですが、この平成建設では、

「平成建設では、一つの分野に突出した「作業員」ではなくマルチに対応できる「職人」を育てる」
*週刊東洋経済2009/1/10号 74頁より抜粋・引用


というから非常に興味深いですね。
また、同社の社長である秋元久雄氏のコメントの

「作業の単純化、合理化が技術者のやりがいを奪う」
「現代の若者の働く意欲が低下しているといわれるが、やりがいを与えられないから意欲が沸かないだけ」
*週刊東洋経済2009/1/10号 75頁より抜粋・引用


これらのコメントには非常に共感を覚えました。
確かに私の業務も細分化された作業故に非常に単調になりがちですし、会社からやりがいを与えられているとは微塵も思いません。
もちろん与えられるのを待つばかりでも駄目だと思いますが、それにしても興味深い記事です。



このように、過酷な現実を再認識させられる特集ですが、現実を知らない事には改善もあり得ませんし、最後に紹介したような興味深い記事もあります。

この雑誌、景気が回復するまで、いや回復した後でも必須の様な気がします。
あなたも是非読んでみてはいかがですか?


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Sonic478

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職業デザイナー
業種ゲーム業界
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趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
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業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

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残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
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