2012-02-08(Wed)

アニメの勉強をしています その3

こんばんは。

「アニメを勉強する」という趣旨でスタートした今回の計画。
第1回目の題材として「けいおん!」と「魔法少女まどかマギカ」の二タイトルを選んだわけですが、ひとまず「魔法少女まどかマギカ」の方から見てみることにしました。

感想を書く前に白状しておきますが、主人公の名前を「しかめ」と読んでしまいました。
ATOKだとちゃんと「かなめ」で変換されますね。

結果から言うと、大変面白く、そして衝撃的な作品でした。

何がどう面白かったかは後述しますが、一番の驚きは「事前に持っていた作品のイメージと全く異なっていた」という点と、「極めて重く深いテーマを持つ作品であった」という点です。

「魔法少女」とは、基本的に魔法を使って何かをする(主に戦う)物だと思っていたので、ある程度のバトルシーンはあるだろうが、基本的には明るいタッチの作品だと思っていました。
キャラクターデザインやロゴデザインなど、事前に入手できる情報からはそうとしか思えませんでした。
(脚本家などに関する知識が有れば、ある程度予測できたのかもしれません。)

単に予想を覆されたというだけではなく、作品総合で見ても素晴らしい内容でした。
以下、具体的な感想を書いてみます。 多少のネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意を。




【ストーリーに関して】

可愛らしいパッケージと可愛らしいオープニング。
本編が始まっても、ほのぼのとした学生生活を送る主人公と友人。そこへ現れた謎の転校生と不思議生物。
正直なところ、最初だけ見ても「割とよくありそうな、ほのぼのとした作品だな」という印象でした。

むしろ気になったのは「主人公の家、広すぎだろ・・・」という点。
特に洗面所の広さが凄く、引っ越しマニアでもある私は「○平米くらいか?」等、どうでも良い事ばかり考えてしまいました。

が、話が進み、先輩キャラが早々に脱落したシーンで「あれ、それは有りなのか? また復活するよな?」と動揺してしまいました。
そして、魔法少女のメカニズムと、彼女たちが戦っている魔女とは何なのかという事実が判明した時の衝撃は大きかったですね。

個人的に「最もストーリーが面白い映画」と思う作品の一つに「フェイス・オフ」という洋画あるのですが、その作中で「作戦が成功したと思った矢先、予想外の事態が発生し、誰も助けてくれない絶体絶命の状況に陥る」というシーンがあります。
その展開を見たときに相当衝撃を受けた記憶があるのですが、あれ以来の強烈な衝撃を受けましたね。
予想外の過酷すぎる展開だけど、続きを見たくてしょうがない、そんな衝撃です。

とにかく、パッケージにも描かれている主要キャラが容赦なく過酷な運命の下で脱落していくという展開が強烈でしたね。
てっきり「男塾」の如く、ここぞというシーンでお、お前は~っ!」とばかりに復活するんだろうと思っていましたが、ここでも予想が外れました。
(思えばファミコンの「FF2」も主要キャラがバタバタと死んでくゲームでしたが、主要キャラと言っても脇役でしたし、主人公キャラはアイテムや魔法であっさり復活するシステムでした。)

単に「主要なキャラが脱落するから面白かったのか?」と言われれば、そうではありません。各キャラの背負った運命が重すぎて可哀想すぎるのだけど、人物同士の絡みや展開が巧みで、続きを見ずには居られない。 だからこそ面白かったと思います。


頼れる魔法の使者かと思ったキュウべぇが、まさかあんな位置付けのキャラだったのかという驚きも良かったですね。
詳細は省きますが、悪意を持っていた訳では無く、あちら側としては至って正当な事をしているという意識を持っており、そしてそれが正論でもあるという点、ここが良かったです。
彼(?)がただの悪人だったら、おそらくこの作品の面白さも半減していたかもしれません。


10話において、ほむらがまどかの願いを聞き入れたシーンでは、正直に白状しますが、思わずウルッと来てしまいましたよ。
これまた衝撃的なシーンでした。 引いたカメラで、効果音を使わずシルエットだけで表現するという手法も大変良かったと思います。(一瞬光って見えるのも効果的)
見る人によっては大きなショックを受けるシーンかもしれませんが、このシーン抜きには作品を語る事は出来ないでしょう。

11話のラストは「次回(最終話)が気になって仕方がない」という展開でしたね。
BD版で見ているからこそ、すぐさま最終話に移行できるわけですが、テレビ版で見ていた人は次週の放映が気になって仕方がなかった事でしょう。
この「良い意味で焦らされる」というのも、BD版にはないTV版だけの醍醐味と言えるかもしれません。

そして最終話、主人公なのにただ1人魔法少女ではなかった(回想シーンを除く)まどかがついに変身するわけですが、何を願って契約するのか、ここでも予想を裏切られました。
それもまた過酷な運命を背負ってしまう選択だった訳ですが、ゲームを含め、最後の展開は「みんな幸せハッピーエンド」的な展開になる事が多い中で、この作品はそうでなかったのがむしろ良かった。

人によって解釈の仕方や評価は分かれそうですが、見終わってなお、登場人物達のその後の運命が気になってしょうがない、これは作品として凄いことではないかと思うのです。

個人的には最高のストーリーだったと思います。




【 映像・
CG・演出などに関して 】


この作品で一番印象的だったシーンは、おそらく最終話でまどかが変身するシーンでしょうか。
主人公なのにただ一人魔法少女にならず、最終話でようやく満を持して変身したわけですが、画面がフェードインしつつ、二画面分くらい使って大きく見せるという表現、凄く格好良かったですね。
まどかの神々しさというか強い決意が良く出ていて、見せ方として大変勉強になります。


手描き素材と3DCG/CGエフェクトの組み合わせは昨今では珍しくは無いと思いますが、この作品で印象的だったのは、魔女が登場するシーンにおいて、実写素材(と思われる)を活用していた点ですね。
例えば、最後のワルプルギスの夜が始まるシーンで、レース付きの幕が開く感じのシーン、あそこで使用されているのは実写素材では?

ゲームではテクスチャーに実写素材を使うのは普通ですし(もちろん加工はしますが)、題字などを取り込む事もあります。
が、アニメにおいて実写素材を活用するというのは個人的には見た事が無く、しかもそれが独特の世界観を作る事に成功していたので、映像面では最も評価したい点でした。


その他映像面で個人的に興味があるのは、手描き素材と3DCG素材の使い分けの基準です。
この作品では、例えば、ワルプルギスの夜に出現する魔女の歯車のようなパーツや、第9話で杏子とまどかが高架橋の下を歩いているシーンの高架橋などが3DCGで作られていたと思いますが、
手描きと3DCGのどちらを使うかの判断基準は何かが知りたいです。(ほむらの部屋の、振り子の影の様な物もCGかな?)

見たところ「動きや向きの変化が大きい物やシーン」で3DCGが使われている気がするので、
手描きでやると効率が悪い、あるいは立体感を出すのが難しいようなケースで3DCGが使用されているのでしょうか?
あくまで予想ですが、現場での事例などを知りたいところです。


所々で一人称視点(まぶたの内側から見たような視点)を使っているのも効果的でしたね。
あれで目の動き(同時に意識の変化)を上手く表現できていたように思います。


あとは・・・時々凄いローアングルなシーンがあるのですが、あれは監督のこだわり?
あるいはサービスシーンなのでしょうか?




【 キャラクターに関して 】


主要キャラは五人いて、それぞれ「ドジッ子」「ボーイッシュ」「おっとり頼れるお姉さん」「寡黙な謎キャラ」「がさつだが情に厚い」といった位置付けとなっています。
それだけを見ると定番な設定の様ですが、個人的にはこれで良いと思います。 前にも書きましたが、定番は需要が有るからこそ定番な訳ですから。

各個人が背負った運命や細かい性格付け等で十分に魅力的なキャラに仕上がっていると思いますし、声優さんの演技も素晴らしかったと思います。

一番印象的だったのは主人公のまどかでしょうか。
普段はポワポワした雰囲気のキャラなのに、ここぞというシーンで力強い言葉を発する、これが効果的で、思わずドキッとしました。

以前、制作に携わっていたゲームのモブキャラ(脇役中の脇役、その他大勢的なキャラ)に使用する音声担当として、私も声優(?)にチャレンジしてみたことがあります。
しかし、やはりプロの演技はレベルが違いますね。 まあ比べる事自体が失礼極まりないでしょうが・・・




【 バトルシーンに関して 】

魔女とのバトルシーンでは、特にほむらの戦い方がかなり衝撃的でした。

「魔法少女」なので、魔法や武器(杖や剣)などを駆使して戦うのだろうと思っていましたし、実際そうやって戦うキャラも居たのですが、暁美ほむらは重火器、それもかなり近代的な物を使用して戦います。 これが個人的に気に入りました。

魔法少女なのに、拳銃はもちろん、ロケットランチャーや迫撃砲、果ては対艦ミサイルまで駆使して戦うというのは、実に新鮮で衝撃的でした。 
「魔法少女 x ロケットランチャー」、なんとも斬新。
しかも、同時にたくさんのランチャーを取り出し、使い捨てながら(実際は再装填が可能)次々と発射していく、この戦い方が何だか凄く格好良かったですね。

この、「時間を止める」→「大量の武器を召還する」→「使い捨てながら一斉射撃」→「時が動き出し、次々に命中する」という演出の流れにしびれました。
ゲームだったら格ゲーかロープレにおける超必殺技的な格好良さです。
この一連の流れを3DCGとエフェクトで再現してみたいという欲求に駆られました。 実に良い!




【 その他 】

今回BD版を購入したわけですが、全巻おまけCDが付いているのに驚きました。
それぞれサントラCDとして作中の曲やテーマソング等が収録されているのですが、随分豪華な仕様ですね。
こちらとしては嬉しい限りですが、後からサントラCDを発売することができないのではという余計な心配をしてしまいます。(OP/EDの曲は収録されておらず別売りですが)

あと、おまけの小冊子に二話ずつ掲載されている四コマ漫画が実に面白かったです。
特に「萌絵師」と「戦闘力ダウン」の回は絶品でした。


作中の曲とか歌も良かったですね。 サントラが無料で付いてくるなんて大変お得です。
9話のエンディングとか、状況に応じてエンディングの内容や歌を変えるというのも効果的でした。

話がシリアスになってからのエンディングも、非常に重々しい雰囲気ですが良い感じでした。
ほむらと思われる人物のシルエットだけが心配そうにまどかを振り返るのも、本編を見た後だと「なるほどなぁ」という感じです。


他で気になったシーンと言えば、最終話でマミ・杏子・まどかがお茶会をしているシーンですか。
ふと壁の時計を見たら、ほぼ午前0時を指していました。
「そんな時間にケーキとかを食べると太るよ・・・」とかではなく、この「0時丁度」という時間は、何か意味があるのか?
ああいう特殊な状況とはいえ、中学生が午前零時にお茶会・・・ただの偶然で、特に意味は無いですかね?



後は、エンドロールで中国のアニメスタジオらしき名前が出てきましたね。
ゲーム業界でも中国とかに外注依頼する事も多いですが、アニメもそんな感じなのでしょう。

また、昔の同僚が転職していったアニメスタジオの名前も発見。
もうずっと音信不通ですが、もしかしたらこの作品に携わったのかも・・・



以上、初めて「魔法少女まどかマギカ」を見た感想でした。

最初にも書きましたが、とにかく予想と全然違う重々しい展開と、キャラやストーリー、音楽や演出などの総合的なクオリティなどが大変素晴らしかったです。

正直なところ、ここまで面白いとは思っていなかったです。 これならBD全巻を買う価値が有ると思います。
話に続きが有るなら是非見てみたいですが、このまま完結でもそれはそれで良い気もします。


とにかく、久々に見たアニメに驚愕しました。 素晴らしい作品でした。



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残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
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