2011-03-08(Tue)

中国でのビジネスを考える

こんばんは。
関東は突然の大雪でしたが、気温の変化が激しいので、風邪などひかないように気をつけてください。


さて、先日新聞やネットのニュースを見ていたら、中国市場に関する非常に興味深い記事を見つけました。

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「大林組、中国撤退“英断” 規制でこりごり、対中戦略に一石」
大手ゼネコンの大林組が、日本を抜き、世界2位の経済大国となった中国から撤退する。
中東の反政府デモの飛び火が懸念される民主化の遅れと同様に、建設市場の規制緩和が遅々として進まないことに業を煮やしたためだ。
日本も含め世界中の企業が巨大市場に群がるが、リスクも高い。
大林組の“英断”は、日本企業の対中戦略に一石を投じそうだ。
MSN産経ニュース 2011.3.6 18:00配信 より抜粋・引用

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日本の大手ゼネコン・大林組が中国市場からの撤退を決断したというニュースです。

記事によると、大林組は平成十五年に中国市場へ進出したものの、思ったように業績が上がらず、現時点で総売上に占める中国市場の割合は、わずかに0.2%程度との事です。

業績が思うように上向かない理由と、撤退を決断した理由として、

・頻繁に変わる規制や制度
・現地メーカーに対する優遇措置と外資に対する締め付け
・合弁先とのトラブルや技術流出のリスク
・近い将来起こりえる、民主化運動などの潜在的なリスク

等があげられています。

そう言えば、アメリカの大手量販店であるベストバイも、つい先日、中国からの撤退を発表していましたね。
こちらも業績不振が理由のようですが、原因はもっと複雑なのかも知れません。



私はゲーム業界なので、大林組の様なゼネコンに関する細かいことは分かりません。

しかし、中国に対しては、海外出張や現地のスタッフの指導、研修生の世話などを経験しているので、向こうと仕事をする上での苦労はある程度分かります。
特に共感できるのが「頻繁に変わる規制や制度」ですね。


日本国内で造られたゲームを中国で発売する場合、「ローカライズ」という作業を経てから発売します。
これは言語表記などを現地向けに作り直す作業の事でして、中国に限らず、海外向けに移植する場合はほぼ必ず発生します。

言語表記だけでなく、飲酒・喫煙・暴力・宗教など、問題となりそうな表現を修正する事も多いです。
もっとも、最近は最初からこういった表現を避けることも多くなりました。 確実に表現の幅は狭まっていますね。


中国でゲームを発売する場合、要求される規約が妙に厳しいです。
例えば言語表記に関しても、「そこまで要求するか?」というレベルで対応しなければならず、しかも結構な頻度で変更となるため、かなり厄介です。

また、海賊版が出回るのも速く、対応には苦労します。
苦労というか、一度出回るとある意味どうしようもない面も有ります。



技術流出に関しても不安があります。
テクスチャーの描き方とかモデリングのテクニックとかは個人のスキルですし、参考書やWebにもいくらでも載っているので、あまり「流出」というイメージではありません。

不安なのは、プラグインやライブラリ、インハウスツールなどを向こうの支社や提携先に、安易に提供して良いのかどうか、という点です。

これらのデータや技術は制作効率を飛躍的に高めますし、それ単体でも売り物になるくらい重要な物です。
従って慎重に取り扱う必要が有るのですが、どうもそういった機密・セキュリティ的な問題にはあまり関心をもたれていない印象を受けます。


新幹線の技術を中国に供与した事によって始まった「悲劇」に関するニュースが増えてきていますが、
それらを見る度に、最近、向こうのスタッフに対して技術指導をする事に、ある種の葛藤を感じています。
果たして自分のやっている事は正しいのかどうか・・・

国内に籠もって「ガラパゴス」一直線な方が、ある意味で気楽かも知れませんね。


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Sonic478

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欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
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