2010-04-11(Sun)

日本文化は本当に強いのか?

こんにちは。


少し前に発売された経済誌(東洋ビジネスかプレジデントあたり)に興味深い記事が有りました。

普段「日本の強み」として紹介される事が多い漫画・アニメ・ゲーム。
また、昨今の日本文化ブームにおいて、日本食も世界中で人気があると報道されています。

これらの分野が本当に強いのか、日本を代表する産業として安泰なのかを検証するという内容です。
さて、真相の程は?



多くの人にとっては予想通りかもしれませんが、その特集においては「大いに問題あり」というものでした。

確かに日本のオタク文化や日本食などは世界的に人気があり、ある意味で日本を代表する産業とも言えます。
しかし、その特集では、

■人気はあるが、それを利益に結びつけるビジネスモデルが確立されていない。
■産業基盤が弱く、人材(特に後継者)の育成が上手くいっていない。
■国がバックアップしていない。


等の点が深刻な問題点として指摘されていました。



この記事の中では、日本文化が海外市場において上手くいっていない事を裏付けるいくつかの具体例が紹介されていました。

(例1)「ハウルの動く城」などの宮崎アニメ(スタジオジブリ)は、評価は高いが、興行的に見ると海外ではことごとく失敗している。

(例2)世界的な日本食ブームではあるが、海外で日本食レストランを経営しているのは、ほとんどが外国人(多くが中国・韓国系)であり、日本食がブームであっても、日本自体には大して利益が出ていない。
海外で展開している日本食レストランの大手(確かWASABIだったかと)の経営者は韓国人であるとのこと。


などです。

そういえば、上海で見かけた寿司屋の経営者も日本以外のアジア系だった気がします。
(生物はリスクが高かったので食べませんでしたが。)


これらの事例を見ると、「日本文化がブーム」なのと、「日本が潤う」のは全く別の問題だという事が分かります。
そして、自国の文化が世界的なブームになっているにも関わらず、それを活かせていないという状況もよく分かりますね。



日本食に関する問題点として指摘されていたのは「人材育成」に関する点です。

日本食は他の料理に比べて人材育成システムが確立されておらず、実際の職場でも重労働・低賃金であるという点が指摘されていました。

師匠の元で雑用をこなしながら見よう見まねで学ぶというスタイルが未だに行われており、一人前になるには非常に長い年月がかかる。
しかも、早朝から深夜まで重労働で賃金も安い。 店の多くは個人経営だから福利厚生も貧弱、という事のようです。


これらの事はゲーム業界やアニメ業界にも言えますね。

特に酷いのがアニメ業界のようで、一説によると「人並みな生活を捨てる覚悟がないと無理」とも言われます。
アニメ業界に転職していった元同僚の報告も、それを裏付けています。


それに比べるとゲーム業界は多少マシかも知れません。(あくまでアニメ業界と比べると)

しかし、動労環境が劣悪な事には変わりはありません。
もし生まれ変わるなら,二度とゲーム業界には関わり合いたくないですし、自分の子どもにはゲーム業界に行って欲しくありません。

ゲーム業界の現状が改善されない限り、業界に対する私の評価も変わることは無いでしょう。



経済誌などに依れば、韓国や中国などでは国を挙げてアニメ産業の育成に取り組んでいるようです。

特に凄いのが、ゴールデンタイムには海外製(早い話が日本製)のアニメを放映することを法律で禁じている点です。
(実際には、インターネットを通じた海賊版の流通などで大した効果は出ていないようですが。)


しかし、重要なのは規制が上手くいっていないという点ではなく、海外はそこまで徹底して、国を挙げて取り組んでいるという点でしょう。


海外のアニメ産業などに対して、「所詮パクリ」等と言って見下す人が目に付きます。
しかし、他の産業における日本企業の衰退や、ゲーム・アニメ産業における国内基盤の弱さ、人員育成の問題を見ると、とても私には日本が安泰だとは思えません。


現状認識能力と危機感の欠落は取り返しの付かない事態を招きそうで恐ろしいです。


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プロフィール

Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
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趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

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残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

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