2009-12-15(Tue)

日本 vs 欧米・アジア

こんばんは。


最近は一つのゲームを日本国内だけで発売するというケースは少なくなってきています。
タイトルにもよりますが、北米・欧州の他、中国市場向けに発売する事も多くなってきました。

基本的に日本国内でしか使用されていない日本語を使ったゲームを、そのまま海外で発売する事はできません。
多くの場合、現地の言葉に翻訳する「ローカライズ」という作業が発生します。

北米市場向けなら当然英語です。 で、欧州向けなら欧州語・・・というほど簡単ではありません。
欧州市場は大きいのですが、個々の国自体は比較的小さく、それでいてドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語など、多彩な言語に分かれています。
英語一種類に翻訳すれば良い北米市場向けに比べ、なんとも大変です。



私が開発に携わったあるタイトルを中国語(簡体字)にローカライズして発売したことがあるのですが、欧米向け以上に大変でした。

慣れない言語という事もあるのですが、「普通、そこまで翻訳しなくていいだろう?」と言いたくなるような箇所まで、徹底的にローカライズする必要があったのです。

どうも中国政府が規制を強化しているらしく、同業他社の知人と話をしてみても、認可が厳しくなる一方で、発売許可が下りなかったと言う話もちらほら聞きます。



韓国や中国の政府は、異文化の流入を警戒しているという話をよく聞きます。
すっかり欧米化してしまい、独自の文化が崩壊してしまった日本を反面教師にしているのかも知れません。

しかし、個人的には、両国政府が自国のゲームやアニメ産業を育成すべく、積極的に取り組んでいるというのが大きいのではないかと思います。


私がまだ学生だった90年代初頭、欧米市場も日本のゲーム機やソフトが主流でした。
日本市場向けに移植されたEAやUbiソフトのゲームを見て、あまりの濃さに正直見くびっていたのを覚えています。

が、気がついたら日本のメーカーも市場もすっかりお寒い状況になり、その一方で見くびっていた相手は遥か巨大な存在となり、こちらを見下ろしている状況。
学生の立場ではなく、彼らと競合する立場になったことで、その深刻さがよく分かります。


その一方で、すぐ近所にいる韓国や中国のメーカーが猛烈な勢いで急成長しているのです。
しかも、政府の支援というおまけ付きです。



ゲームやアニメというと、日本を代表する産業と言われる事が多いです。
しかし、そこで働いている者から言わせて貰うと、現状は問題だらけで、とても「日本代表」とは言えません。


「日本を代表する産業」とは名ばかりで、たまたま世界的に人気が出たに過ぎません。
吹けば飛ぶような脆弱な基盤の上に、これまた貧弱な建物が建っているような状況であるのが実態です。

労働環境は劣悪で、重労働の割には給与は低く、後継者の育成もはかどっていないようです。


そんな疲れ果てた日本のゲーム・アニメ業界が、政府のプッシュの元、猛烈な勢いで突進してくるアジア勢に勝てるのか?

・・・無理でしょう。
このままだと、5~10年以内に勝負が決まっているような気がします。


我々の産業に注目が集まる機会になればと期待していた「国立メディア芸術総合センター」も、政権交代で白紙撤回されてしまいました。

運営方法や予算の捻出に問題があるのならば、それは是正すべきです。
しかし、我々の産業を見つめ直す機会が無くなってしまったのは、なんとも寂しい限りです。


「仕分け人」に理解のある人がいて、少しでもいいので産業育成に当てて欲しいものです。
漫画やゲームが好きな首相が懐かしい・・・


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Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
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趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

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残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

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