2008-07-09(Wed)

「定番」は悪か否か?

どうもこんばんは。
ブログの方は随分とご無沙汰でした。 そしてやはり、コレを書いているのは丑三つ時だったりします。

さて、今回はゲームにおける「定番」とも言うべき設定やジャンルに関して書いてみます。



私たちがゲームを造るにあたって一番苦労するのが、「どの様なジャンル・内容のゲームを造るか?」という事を考える時です。
国内外に数多(あまた)のライバルメーカーが存在し、ネット上には良質な無料ゲームなどが大量にあふれています。
また、景気の悪化で消費者の財布の紐はますます固くなり、少子化と相まって売り上げはどんどん減る一方です。
このような状況下で、莫大な人件費や期間を投じる価値がある、つまり「売れるゲーム」を造るのは大変難しくなっています。

当然ながら、企画やデザインの方向性を考える時に重要となってくるのが「いかにして売れる内容にするか」という点です。
この際によく出てくる問題点として「定番バッシング」とも言うべき物があります。



「定番バッシング」・・・聞き慣れない言葉でしょう。 それもそのはず、今私が決めた言葉ですから・・・
「定番」よりも「お約束」と言った方が分かりやすいかもしれませんね。

それはさておき、どういう内容かと言いますと、シナリオやデザインの方向性などを含む、ゲームの内容を考える時に、数多の商品に埋没しないように個性を求めようとする傾向にあります。
そしてそれが暴走し、定番の演出やストーリーをとにかく拒絶しようとする場合が多々あるのです。

個性を求める事自体には一理ありますし、私もそれには賛成です。
しかし、だからといって「お約束」を排除することには賛成できません。 それはなぜか!?



私が「お約束」を除外することに反対する理由、それはズバリ「お約束は求められているからこそお約束として存在している」と考えるからです。

定番(お約束)の演出がどういったものか、いくつか例を挙げましょう。

例えば時代劇「水戸黄門」において、悪代官が「お銀」の風呂を覗こうとしてお湯をかけられるシーンが毎回のようにあります。
また、ホラー映画においては、ゾンビや殺人鬼から逃げようとして車に乗り込んでも、必ずエンジンがなかなかかかってくれません。

漫画やゲームにおいては、化学実験をしていると必ず爆発して髪がパンチパーマ状態になってしまいますし、瓶底メガネを外すと実は美少女だったというのもお約束です。
ラスボスは何度か「真の姿」に変身するのもお約束ですし、その都度若返るのもお約束です。

どうですか、過去に何度も見たことがある「超・定番」の演出の数々でしょう。
そしてそれらに共通している点は「それが有ることで話が盛り上がる」という点に尽きます。



考えてみてください。 ホラー映画「13日の金曜日」において、ジェイソンに追いかけられている主人公が車に乗り込んで、すぐさま走り去って逃げおおせたとしましょう。
果たしてそこにスリル(はらはらするような緊張感)は存在しますか? もちろん「No」ですね。

車のエンジンがかからず、目の前にジェイソンが迫ってきて絶体絶命の段階になってギリギリ逃げ出せるからこそ、初めて極上の面白さを味わえるのです。

水戸黄門の悪代官の件もそうです。
極悪非道の悪代官もやっぱり人の子、お風呂をのぞきにやってくるわけです。
そんな悪代官がお湯をかけられて逃げてゆく、そのギャップと滑稽さが楽しいわけです。

そしてこれら「お約束」な展開は、他でもないユーザー(視聴者)が求めているからこそ、何回も何年も繰り返されると思うのです。

ですから、私は 「定番・お約束」 = 「除外すべき要素」 ではなく、むしろ積極的に盛り込むべき超重要項目だと思います。
もちろん、タイミングや内容などにセンスが求められるのは言うまでもありません。



これからゲーム業界を目指す学生さんにアドバイスなのですが、「個性」を求めるあまりに、「定番」を排除した盛り上がりに欠ける作品を造らないようにしてください。
定番やお約束は需要があるからこそ定番やお約束なのです。

それでは!

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Sonic478

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業種ゲーム業界
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