2009-03-11(Wed)

春闘の季節

こんばんは。


タイトルにあるように、現在は春闘の季節ですね。

春闘(しゅんとう)とは「春季闘争」の略でして、簡単に言うと、労働組合が賃上げなどの待遇改善を求めて会社と協議する事で、毎年春の風物詩となっています。
新聞やTVニュースでも「トヨタ満額回答」などの報道を見かける事も多いかと思います。


ところが、ゲーム業界で働いていると、この春闘とは無縁である事が多いです。

労働組合が組織されている企業自体が非常に少ないですし、そもそも劣悪な動労環境を当たり前として考えている困った企業ばかりなので、間違っても「待遇改善」という発送が出てこない事も大きいですね。

私の勤め先には一応労働組合が有り、毎年賃上げ交渉などを行っています。
しかし、その他のゲーム関連企業、特に下請け業務をメインで行っている中小企業は絶望的です。
なので、油断(?)していると、いつまで経っても給料据え置きという笑い話のような事態が発生しかねません。



ゲーム業界やアニメ業界の場合、賃上げとかいう以前に、そもそももらえて当然の手当(残業手当、休日出勤手当)などがもらえない事が多いです。

他社から転職してきた私の同僚の例ですと、月給は8万(手取りではなく総額で)、毎月の労働時間は300時間以上、おまけに雇用契約書無しという、悪質な冗談かと思うような待遇で働いていたそうです。

特定の分野に置いてはそこそこ名の知られた企業でしたが、実態はそんなものです。


また、アニメ業界に転職した同僚の例では、手取り4万、毎月の労働時間は300時間が当たり前、そしてやはり雇用契約書は無しという有様でした。
それでいて、その企業は業界大手の一つなのですから頭が痛くなってきます。


こういった劣悪な動労環境はゲーム・アニメ業界であれば、どこでも聞く話です。
そして、そういった企業の幹部は高級外車を乗り回しているというのも良く聞く話です。

ありがちな、笑い話のような話ですが、それが現実です。



このブログで何度か話題に挙げた中国の労働環境で、最近変化が起きつつあるそうです。

労働者の平均所得が向上し、労働法に対する認識を持つ人が増えた結果、劣悪な環境の職場を避ける人が増えたり、雇用主を相手取って訴訟を起こしたりする例が増えているとの事です。

この事がもたらす結果として考えられるのは、

(1)労働者の待遇が改善される。
(2)これまでの人件費ではコストを維持できなくなる。

などが挙げられます。

(1)は大歓迎ですが、それに伴って起こる(2)に関しても注目ですね。


日本のゲーム・アニメ産業でも同じ事が言えるのですが、仮にこれから法の整備が進み、同時に労働者の意識改革が進んで大幅な待遇改善が実現できたとします。

すると、これまで「低賃金・重労働」を前提とした人件費やスケジュールでは成り立たなくなります。
つまり、人件費や開発期間が増大するという訳です。

今の業界が、待遇改善と競争力の維持を同時に実現できるとはとても思えません。
その状況下で業界が取る対応は何でしょうか?
法の整備が甘く、人件費の安い海外にアウトソーシングする?

ゲーム業界もアニメ業界も、既に多くを海外にアウトソーシングしていますが、ますます業界の空洞化が加速しそうです。


するべき事もせず、払うべき物も払っていない業界には待遇改善を強く求めます。
が、同時に訪れるであろう業界を取り巻く状況の変化にも不安は有ります。

・・・余計な心配でしょうか?

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Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
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趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

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残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

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