2009-01-31(Sat)

太く短く生きろ!

こんにちは。
珍しく昼間に執筆しております。


なにやら熱血ドラマみたいなタイトルですが、別に人生論を語るのではなく、ゲーム制作における私なりのポリシーを書くつもりです。



最近複数のロープレを遊ぶ機会がありました。
シミュレーションRPGを含む、コマンド選択式のRPGは戦闘シーンがゲームの大半を占めます。
それはつまり、そのゲームにおける最重要パートは戦闘シーンであると言っても過言ではありません。

その重要な戦闘シーンの中でも特に重要な物は何でしょうか?
敵味方の強さのバランス、聞き応えのある音楽や効果音など色々ありますが、私が最重要視するのは、ズバリ「テンポの良さ」だと思います。

戦闘シーンは敵味方の攻撃の応酬ですが、この時行われる「攻撃する」「魔法を唱える」などの演出が一々長くて時間がかかるようだとテンポが悪くなり、戦闘シーンにストレスを感じるようになります。

戦闘シーンはゲームクリアまでに何千回も繰り返す事になるパートなので、ここにストレスを感じてしまっては致命的です。
ゲームのメディアがCDやDVDになった事で、ただでさえ前後のローディングに時間がかかるようになっているのに、戦闘シーンの中でもストレスを感じるようではいけません。

群れで出現した敵が先制攻撃をかけてきて、敵の攻撃が終わるまでにイライラするようだと、その時点で演出的に問題が有ると考えるべきでしょう。



もちろん、敵味方による攻撃や魔法発動の演出は最大の見せ場ですし、ここをどう仕上げるかは作り手の腕の見せ所です。 可能な限りこだわりたいところです。

しかし、「こだわる」 = 「長くする」という単純な考えではいけません。
テンポ良くストレスを感じさせない長さ、大体2秒、長くても3秒程度でしょうか、この中で最大限に格好良さ、可愛さを魅せなければいけません。

ユーザーが介入しないムービーやイベントシーン、或いは発動まで非常に時間がかかる必殺技や、ラスボスの断末魔の必殺攻撃なら例外です。
しかし、基本的には上記の様な点に注意しつつ造る必要があるのではないでしょうか?



そう言えば、かつてメガドライブというゲーム機で発売された「ファンタシースター2」というロープレがあったのですが、そのゲームの戦闘シーンが当時としては良く動き、そしてテンポが良かった気がしますね。

たしかバーチャルコンソールで配信されていた様な気がします。
機会があれば、試しに遊んでみてはどうでしょうか?


戦闘シーンの演出は、「太く・短く」これに尽きます。


2009-01-30(Fri)

ゲームバランス

こんばんは。
本日はゲームバランスに関して書いてみます。



現在、暇を見つけてPS1版の「ファイナルファンタジー2」を遊んでいます。
小学生の頃に遊んだタイトルを今こうして遊ぶのはなんとも言えないものがありますね。


さて、このFF2はRPGの常識である経験値の要素を廃し、熟練度で強さが上がっていくという大胆なシステムを採用しています。
キャラをどう育てるかはユーザー次第で、キャラ育成に関してはかなり自由度の高いゲームとなっています。

しかし、戦闘シーンで味方を攻撃したり、コマンド選択後にキャンセルしてやり直す事で簡単に熟練度が上げられるという隠し仕様(?)があり、恐らく開発者の意図したゲームの進め方をしたユーザーはほとんど居ないのではないでしょうか?



この「隠し仕様」でキャラを育成すると、開始数時間で最終ボスを倒せるほどのステータスまで成長させる事も可能です。

しかし、当然ながらゲームバランスは完全に崩壊し、RPGにおける最も重要な要素である「戦闘の緊迫感・楽しさ」が台無しとなってしまいます。


それを防ぐため、今回プレイするにあたって、隠し仕様に一切頼らないプレイを心がけてみました。
次々にキャラクターが死亡する非常に悲壮感漂う暗いゲームではありますが、普通にプレイするとなんとも絶妙なゲームバランスではありませんか! これは楽しい!



しかし、普通にゲームを進めたにもかかわらず、中盤を過ぎた辺りから十分すぎる体力や回避率、魔法防御力を身につけるに至ってしまいました。

雑魚はもちろんボスとの戦闘においても、物理攻撃・魔法攻撃を問わず、敵からまともなダメージを受けなくなってしまいました。
いつの間にかRPG最大の醍醐味である戦闘の緊迫感が味わえなくなってしまったのです。

当時のFF2ユーザーには伝説的存在であった「クアール」「デスライダー」「モルボルグレート」の攻撃でも全く被害を受けません。


体力や魔法防御力などは一度アップしたら下げる事は不可能なので、仕方ないので回避率の低い防具をわざと装備したり等、なんとも涙ぐましい努力(?)をする羽目に・・・

普通にプレイして簡単すぎると言う事は、そもそものゲームバランスに問題が!?



ゲーム業界を目指す人は相変わらずたくさんいます。
「キャラクターをデザインしたい」といった感じで、彼らの希望する人気の仕事というものは大体共通しています。

キャラデザインもサウンド制作もシステムプログラムも、どれもが無くてはならない重要なパートです。
しかし、普段は地味で目立つ事のない「ゲームバランスの調整」という仕事も、実は同じくらい重要な仕事であります。

ゲームバランスの崩壊したゲームは存在価値が無いと私は思います。
美しい映像や音楽を楽しみたければ、映画を見た方が遥かにハイクオリティーです。


オプションの難易度設定で「Easy」や「Hard」とかを選べるゲームは多いですが、例えば「Hard」だったら、単に敵をたくさん出せばいいという物ではありません。
敵の種類、出現する場所、耐久度、アイテムとの兼ね合い等々、、、

「難しいゲーム」に求められる事は、「難しいけど面白い、難しさが面白い」という要素であり、単に敵の数や強さが理不尽という事ではありません。

簡単にする場合も然りで、単に敵が弱くなるだけでは、メリハリも張り合いも無い、ただの作業になってしまいます。


ゲーム造りは、キャラを造り、サウンドを組み込み、プログラムで動かしたら終わりではありません。
それらを組み合わせたゲームで遊んで「面白いかどうか」が最も重要です。



これからゲーム業界を目指す人は、ゲームバランスに焦点を当てた作品や論文を造ってみてはどうでしょうか?
意外に穴場(?)かもしれませんよ。


2009-01-29(Thu)

リストラの先にあるもの

こんばんは。


最近、ニュースや新聞を見る度に「人員削減」「過去最大の赤字決算」みたいな見出しばかり見かけます。
そのあおりを受けて、私の働くゲーム業界でもリストラが加速しているようです。

リストラと言っても本来の意味と一般的に認識されている意味は結構違うようですね。
恐らく一般的に認識されているのは「首切り」でしょう。

私の知っているとあるメーカーでは、新卒向けの社員寮の廃止を実施するようです。
関東での生活に不慣れで給与所得も少ない新入社員にとって、社員寮が無くなるという意味は大きいのではないでしょうか。

何よりも大切な自社の「財産」をこれ以上締め上げる事に意味はあるのでしょうか?



さて、現在発売されている「週間 東洋経済 1/31号」に興味深い記事を見かけました。
その名も「崖っぷちのソニー」という特集です。

劇的なV時回復のわずか1年後に訪れた悲劇的な業績悪化になってしまったソニーの特集なのですが、中でも印象的だったのが、ソニーの現社員やOB達の誌上座談会の中にある台詞です。

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過去二回のリストラで退職金+年収3年分の積み増し金を手に去った人が、転職先の国内外競合メーカーにソニーのノウハウを移転させている。

今度のリストラが終われば、優秀な人材は誰も残っていないかもしれない。


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*週間東洋経済 20091/31号より抜粋・引用


どうでしょうか。 どちらも非常に共感できる言葉ですね。

人員整理の内容も様々で、希望退職を募る時もあれば、業績や年齢で選別した人を半ば無理矢理辞めさせる場合もあります。

前者の場合、会社に見切りを付けた人からどんどん辞めて行ってしまいます。
そういった人に限って、会社に無くてはならないキーパーソンだったりします。


「転職先の国内外競合メーカーにソニーのノウハウを移転させている。」

まさにコレと同じ事例を知っています。

過去、とあるゲームにて非常に独創的かつ高難度の表現手法を生み出したプログラマーが居ました。
生みの親であるその人の名前を取って「○○表現」みたいな名前がいつの間にか付けられていたくらいです。

しかし、リストラの際に真っ先に辞めてしまいました。
そして、数年後にその技術を発展させた表現を盛り込んだゲームが競合他社から発売された訳です。

聞けば、やはり生みの親であるその人が転職したのは、その競合他社らしいではありませんか。



会社のピンチに対策を打つのはもちろん重要です。
しかし、会社の存続に必要な技術と知識、それを持っている社員を放出するのはどうでしょうか?

目先の赤字は消えるかもしれませんが、その数倍・数十倍も価値のある人材は恐らく二度と確保出来ない気がします。




2009-01-28(Wed)

会社辞めていいですか?

こんばんは。
前回に引き続き、今回も少々お堅い話を。



「中国」という言葉を聞いた時、みなさんは何をイメージしますか?
料理? カンフー? パンダ? はたまた、語尾に「~アルヨ」を付ける漫画のキャラ?
国も歴史もスケールが大きいので、中国を連想する物はたくさんあります。

・・・「模造品」もその中の一つです。
私が去年初めて中国に行った時の事をお話ししましょう。


間もなく上海浦東国際空港に着陸するという時に、突然機内のモニターに何かの映像が流れ始めました。
欧米人のカップルが中国観光を楽しんでいる映像でして、最初は何の映像か分かりませんでした。

一通り観光を終えたカップルは、やがて「偽物市場」に足を運び、海外の有名な時計やブランド品などの模造品を買いあさり、土産に持って帰ろうと画策します。

しかし、出国時の手荷物検査で呼び止められ、買いためた模造品が発覚し、検査官に戒められます。
その検査官は、なんとジャッキーチェン。


実はコレ、模造品を買いあさる観光客に対する啓蒙用のビデオ映像だったのです。
当時は北京五輪期間中であり、観光で入国する外国人が多かったので、このようなビデオを上映していたのでしょう。


私が訪れた上海市内の観光地では、タクシーを降りるやいなや、怪しい方々がたくさんよってきて「ローレックスの良くできた偽物あるよ!」と声をかけて来るではありませんか。

世界的な観光地で白昼堂々とこの有様では・・・と、かなり衝撃を受けたのを覚えています。



みなさんもご存じのように、中国で造られる模造品は世界的・経済的に大きな問題となっています。
しかし、問題なのは模造品の存在だけではなく、それを買いあさる人が居るという点も重要です。

非常に悲しい事ですが、私の同僚の中には、中国に出張に行くたびに喜んで模造品を買ってくる人がいます。
もちろん偽物と認識して買っているのです。

あろう事か、それらの偽物の時計などを戦利品のごとく誇らしげに机の上に並べたり、他の同僚に配ったりしている人もいます。

そういった人々はもちろん成人で社会人なのですが、中には管理職や家庭持ちだったりする人も居るのです。

先日も、コピー品を購入した時の事を「武勇伝」の様に語り合う姿を目撃し、正直かなり憂鬱な気分になりました。



会社を辞めたいですか?  その理由は何ですか?

・・・安月給、重労働、将来性の無さ・・・ 色々あります。
しかし、こういった同僚(特に上司)のモラルの無さもかなりズシリと来ますね。 


2009-01-26(Mon)

ゲーム業界で働く人に不足している物とは?

こんばんは。
今日は久しぶりに早い時間(24時過ぎ)に執筆しております。


さて、今回はタイトルにあるように、ゲーム業界で働く人にとって不足している物について考えてみようと思います。

ゲーム業界で働く人に不足しがちな物というと「睡眠」「休暇」「栄養バランス」とかが思いつくと思います。
確かにそうなのですが、これらは良く聞く話なので別の視点から考えてみます。



私は近々引っ越しを予定しておりまして、現在色々な物件を物色しています。
物件探しをしていて常々思うのは、やはり「家賃が高い」、コレに尽きます。

23区内で比較的新しい物件となると、単身者向けの20㎡程度の物件でも8万円から9万円が相場です。
7万円以下で納めようとすると、かなり狭かったり、周辺環境に問題がある訳あり物件だったりします。

こうなってくると、我々に与えられる選択肢は、

(1)家賃が高くても我慢して借りる。
(2)狭さや周辺環境の悪さを我慢して安い部屋を借りる。
(3)職場から遠く離れた周辺地域で部屋を借りる。

こんな感じです。


見て分かるように、どれも大きな問題を抱えています。

(1)は手取りに占める家賃の割合が大きく、生活を圧迫します。
(2)は住環境の悪さ故に、日々の生活に大きなストレスを与える危険性があります。
(3)は毎日の通勤に多大な時間を要し、疲労が溜まってしまいます。

しかし、ほとんどの労働者はこの中のどれかを選択するしかないのが現状です。
これでは、会社を、ひいては日本経済を支えるべき労働者が日々消耗していくばかりです。
ただでさえ労働環境が劣悪なゲーム業界で働く我々にとっては、会社と家とでダブルパンチです。

私は、こういった住環境へのサポートが今のゲーム業界に不足している点の一つではないかと思うのです。



誤解の無いように言っておきますが、多くの会社において、社員に対する住宅関連サポートはあります。
例えば、「家賃手当」「社員寮」などがそれですね。

しかし、それが十分かというと、残念ながら不十分と言わざるを得ません。


例えば家賃手当ですが、ほとんどの会社においては数千円から一万円程度しか支給されません。
関東の家賃相場(単身者向け)が8万円前後で有る事を考えると、これは十分とは言えない額です。

また、社員寮に関しても、これに入居できるのは新入社員のみで、場合によっては全員分確保されていない事もあります。
そして、基本的に社員寮は入社してから数年(多くは1~2年程度)しか入居できません。

なにより重要なのは、これらの補助は基本的に「正社員」のみが対象であるという事です。
現在は派遣や契約社員の割合が増えているにも関わらずです。



このように、ゲーム業界(に限らずですが)で働く労働者には住環境に関するサポートが不足しているという事が言えるのではないでしょうか。

仕事もキツイ、給料は安い、家に帰ってもリラックスできないでは、ますます疲労・消耗して離職・休職するする人が増えてしまいそうです。

株主に還元する事ももちろん重要ですが、従業員のケアと士気を高める事も重要ではないか、そう思います。



2009-01-23(Fri)

中国の経済

こんばんは。
本日はお堅い経済の話などを一つ。



中国経済が発展を続け、近い将来に日本やアメリカを凌駕する事が確実視されています。
新聞や経済誌での話題の主役は、既に日本から中国に移っていますし、私も昨年の上海出張において、その経済の急速な発展(と、その弊害も)を目の当たりにして驚いたものです。

しかし、その発展の陰には労働者への搾取や環境問題が見え隠れするのもまた事実。
先日、そんな中国経済の現状にスポットを当てた書籍を新聞の広告で見かけ、さっそく購入してみました。



現在の中国は「世界の工場」と呼ばれ、世界中のありとあらゆる企業が現地に工場を建設しているのはご存じの通りです。

それならば、そこで働く工場経営者や労働者は豊かになっているのかというと、実はそう単純でもないようです。

その書籍で学んだ事をまとめてみると、、、

■現地の工場は、日米欧の企業から契約を勝ち取るためにしのぎを削っている。
■契約を勝ち取るために、より安い金額を提示するライバル工場は何百とある。
■その為、仕事を発注する海外企業が「契約工場を取捨選択できる優位な立場」にある。
■より安価な金額で請け負うライバル工場がたくさんあるので、頻繁に提示される値下げ要求を飲むしかない。

これらの事から分かるのは、中国の工場に仕事を発注する日本・アメリカ・欧州などの海外企業が圧倒的に優位な立場にあるという事。

そして、現地の工場経営者はライバル(他の工場)に仕事を奪われないように、泣く泣く不利な条件で仕事を請け負っているという事が分かります。


さらに重要な事として、

■利益の大半は海外企業、次いで政府機関に入り、工場経営者にはほとんど残らない。
■そして、実際に働いている工場労働者が得る利益(給与)は最も少なく、ほとんどの場合が低すぎる額面である。

もっと重要な事として、

■そのような搾取の実情を、海外企業は見て見ぬふりをしている。
■日本を含めた海外先進諸国は、中国における搾取と過酷な労働の上に成り立つ「チャイナ・プライス」の恩恵を受けている。

というものです。



現在、日本国内(に限らず)で発売されている食品・玩具・衣料品・日用品・家電品の大半は中国製です。
食糧自給率が低い日本が食に困らないのも、今売っている様々な物を「今の価格で」買えるのも、全てこのような現実の上に成り立っている。
それを考えると、なんとも気が重くなります。


この本、あまりにもページ数が多くてまだ最初の方ですが、全て読み終わった時には日常生活に対する意識が変わっていそうです。




2009-01-21(Wed)

打倒(?)・関西弁。

こんばんは。
間もなく四時だと言うのに執筆しております。 早く寝ればいいのに、、、



さて、今回は「関西弁」に関して思う事を書いてみようと思います。


前回のエントリーで、とあるアニメに関する文を書きました。
そのアニメを見ていると、作中に関西弁を喋るキャラが出てきたのです。
これをみて、「なぜ関西弁はこんなに市民権を得ているのだろうか?」と思ってしまいました。

関西の人が関西弁を喋るのは当たり前ですが、ゲームやアニメに置いても関西弁は広く採用されています。
しかも、現代をモチーフにした作品だけでなく、過去や未来、ファンタジーやSFにおけるまで、ありとあらゆるジャンルで採用されているではありませんか!

ファンタジー世界やSF世界のキャラが関西弁を喋っても、全く違和感を感じないどころか、むしろ個性的なキャラに見えてきます。

標準語を除いた方言の中では、おそらく最も採用範囲が多いと思われますし、やはり物心ついた頃から雑誌や番組などで慣れ親しんでいる、ある意味「全国区」の言葉だからでしょうか?



一昨年の流行語大賞になった「どげんかせんといかん」という言葉、これは私の地元である宮崎の方言でして、「どうにかしないといけない」という意味の言葉です。

しかし、未だかつて宮崎弁がゲームやアニメで採用された例を私は知りません。
(舞台が宮崎である作品は除く)

「どげんかせんといかん」に関しても、県知事や宮崎ブームが過ぎ去ってしまえば、みんな忘れ去ってしまうかもしれません。
いや、それ以前に、これが宮崎弁だと認識している人はいるのでしょうか?



宮崎県出身者としては、県知事や特産品だけでなく、宮崎弁ももう少し知名度が上がってくれると嬉しいです。


キュートな魔法少女がステッキをかざして決め台詞! 「どげんかせんといかん!」
・・・そんな日は来るのであろうか!?

当分来そうもありません。


2009-01-20(Tue)

アニメ業界も大変そうだ。

こんばんは。
年が明けても丑三つ時に執筆しています。

*先日、拍手コメントをいただいたアの字さん、どうもありがとうございました。
なぜかお礼のコメントが書けなかったので、この場を借りてお礼申し上げます。
貴重なご意見をどうもありがとうございました。



さて、先日とあるアニメのDVDと原画集を買ってきました。
以前このブログでも少し触れましたが、登場人物の名前が車関連の名前ばかりなあの作品です。

私はアニメはあまり見る事はないのですが、ゲーム業界で働いていると、アニメは貴重な資料だったりします。
写実的なリアルなゲームを造る場合、参考とする資料は写真集やドキュメンタリー番組がうってつけです。
NHK特集やナショナルジオグラフィックスチャンネルなどが大活躍する事になります。

しかし、ゲームという物はリアルな世界観ばかりではなく、むしろファンタジー的な世界観の方が多いです。
こういったゲームにおいて、エフェクトやキャラモーションなどを徹底的にリアルに造ってしまうと、逆に世界観に馴染まなくなって違和感が出てしまいます。

そのため、ファンタジー的な世界観を持つゲームを造る際にはアニメのDVDが大活躍するという訳です。
絵コンテやキャラ設定が豊富に掲載されている原画集やファンブックも同じく貴重な存在です。



ディスクをプレイヤーに入れて、原画集を片手に再生・・・・しばし鑑賞。

なるほど、タイトルに「魔法」と付くだけ有って、それ系の演出が目白押しではありませんか!
こういった演出・エフェクトはあらゆるゲームで必須なので、これは役立ちそうです。

エフェクトの作り方などを学ぶ場合、こういったアニメをコマ送りなどで再生しながらひたすら鑑賞するのがオススメです。
一つの技がどういったパーツで構成されているのか、それらが出現したり消滅するタイミングはどうか等、かなり参考になります。


この他にも、同業他社のゲームを買ってきて参考にすると言うのもありますが、それはまた別の機会に。



一通り見ていて思ったのですが、最近のアニメはすっかりデジタル化しているようで、エフェクトなどが非常に美しいですね。
恐らく、キャラの足下に出る魔方陣等は3DCG処理されているのでしょう。 立体感があり、加算半透明も美しいです。

背景などを3DCGで造れば、後はいくらでも流用ができますし、パースが狂う事もありません。
加算半透明のエフェクトなどを滑らかに見せられる点もCG処理ならではでしょうか。


しかし、時々2Dの部分と3DCG処理している部分が、コマ数や質感などの点で馴染んでいないように見える事がありました。 この辺は今後に期待したいところです。
編集時やクオリティー管理も相当大変そうですね、、、



全て見終わって感じたのですが、元々「参考資料」として購入したとはいえ、やはり見ていると技術的な箇所に注意が行ってしまい、純粋に作品を楽しめなくなってしまった我が身が悲しい・・・
このことは、肩こりや目の疲れなどよりも深刻な「職業病」であると思うのですが、どうでしょうか?


そういえば、かつて親しかった同僚が、昔からの夢を実現すべく、アニメ業界に転職していきました。
半年後とかに再会した彼はげっそり痩せていて、「月300時間労働」とか「手取り4万円」とか言っていたのを覚えています。

それを聞いた当時は「冗談だろう」と笑い飛ばした物ですが、色々調べている内に冗談ではない事が分かってきました。
その彼とはすっかり音信不通になってしまいましたが、今頃どこで何をしているのでしょうか?
もしかしたらこの作品に携わっていたりするのか・・・


ゲーム業界と共に日本を代表する産業の一つであるアニメ業界も、実態は非常に過酷です。
働く人、業界の未来、どちらも非常に心配な今日この頃です。



2009-01-18(Sun)

資金の多さはゲームの善し悪しを左右するか?

こんばんは。
今回はゲーム開発にまつわるお金の話をしてみようと思います。



ゲーム開発には開発費として多額の資金が必要でして、数年がかりで開発するRPGなどになると、数億、場合によっては10億以上の開発費が必要になります。

その内訳は人件費がメインですが、機材を購入したり取材に行ったり、或いは外部のシナリオライターや声優を起用したりするとさらに跳ね上がります。

また、CDやDVDが標準となって容量に余裕が出てきた事からムービーを使用するのが当たり前になりました。
ムービーを使用するということは、ほとんどの場合声優さんも起用するという事になり、さらに費用がかさみます。(時々、社内のスタッフが声優をやる時がありますが・・・)
また、ムービーその物を外部に依頼するという事も多いですね。



このように、ゲーム開発にはとにかくお金がかかります。
では、開発資金の多さがゲームのクオリティーを左右するのでしょうか?

私の経験から判断すると、「資金の多さが全てではないが、かなり重要である」といった感じです。
給料の高さに見合わない能力の人もいますし、金をかけても駄目な作品はいくらでもあります。
しかし、多くの場合において、豊富な開発資金を投入できるプロジェクトはクオリティーが高い事が多いです。


例えば、どこか実在する場所を舞台にしたゲームを造るとします。
それが海外のような簡単には取材にいけないような場所であった場合はどうでしょうか?
インターネットで検索する? ドキュメンタリー番組や書籍で勉強する?

私の経験上、行った事も無い場所に関して、いくらネットや映像で研究しようとも、必ず勘違いや憶測から生まれる「決定的な不自然さ」が出てしまいます。
「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、書籍や映像を元に再現した物と、一度でも現地に取材に行った後に造った物では、そのリアリティーは雲泥の差です。

私は旅行や出張でカナダ・フランス・上海等に行く機会がありましたが、やはり自分の想像していたものとのギャップは大きかったですね。

このことは海外メーカーが日本を舞台に造ったゲームでも同様で、不自然な箇所のあるゲームは「現時取材をしていないんだろうな」と思ってしまいます。
もっとも、ゲームや映画においては「意図的に間違った日本像」というものが歓迎される場合があるので、一概には判断できませんが。



取材と一口に言っても、場所・人数・持って行ける機材・滞在期間など、内容は様々ですが、それら全ては資金次第という訳です。

このように、取材を例に取ってみても、やはり開発費が豊富なプロジェクトはクオリティーが高まる可能性が高いです。


過去、まだマイクロソフトが家庭用ゲーム機に参入していない頃、Windows用のアクションRPG「ダンジョンシージ」というゲームを発売しました。

このゲームの発売に当たって、なんとマイクロソフトは総武線などの一部JR路線の車内広告を全て買い上げて一斉広告を打つという、前代未聞(たぶん)の広報活動を行いました。

少なくともゲーム業界において、車内広告全てを貸し切るという大盤振る舞いは見た事が無く、「マイクロソフトはお金持ちだなぁ」と、ただひたすら関心したのを覚えています。
それから数年後、まさか彼らと正面から戦う羽目になるとは夢にも思いませんでした。

敵は戦力(資金)が豊富だ、どうしましょう!?


2009-01-15(Thu)

入ってからが問題だ。

こんばんは。
雪が降りそうで降らないですね。 関東は毎年一月か二月に雪が降るのですが。


さて、今回は就職に関する心構えみたいな物を、私の経験を踏まえて書いてみようと思います。
何かの参考になれば幸いです。



私は学生の頃からゲームやその業界にとても興味があり、将来はゲームに関する仕事をやりたいと考えるようになりました。
そのうち今勤めている会社に特に興味を持つようになり、その流れで就職するに至ったという訳です。

家族や知人からは「夢を実現したのだからたいしたものだ」と言われる事があります。
夢を夢で終わらせない、有言実行である、そういう事でしょう。

自画自賛する訳ではありませんが、確かにその点では誇りを持っていいかなとは思います。
問題が非常に非常に多い会社ではありますが、一応業界最大手の一つではありますし・・・


しかし、就職してから現在に至るまでの仕事を通じて、色々反省すべき点もありました。
その中で特に大きな物は、「就職してからのビジョンが欠けていた」という点ではないでしょうか。



就職に関するコラムなどでは、「就職する事を最終目標にするのではなく、就職してからの事も考えなくては駄目だ」という話をよく見かけます。

つまり、就職する事自体を最終目標にしてしまうと、就職した後に何をどうすればよいのかが分からず、燃え尽きてしまったりする危険があるという事でしょう。 これは凄く的を得た意見だと思います。

私はとにかく「あこがれの業界のあこがれの企業に就職する」という事を強く意識していました。
なので、実際に正社員登用された時は、そりゃあもう嬉しかったです。
家族や知人に社員証や名刺を誇らしげに見せたりしたのを覚えています。


しかし、一年・二年と仕事をしていくうちに、サービス残業や休日出勤という劣悪な労働環境に疲れるようになります。
また、リストラの度に一番働いていた有力な下っ端社員が辞めさせられ、本来辞めるべき無駄な管理職が居座る、そういう風景を何度も目にする度に、どんどん仕事に対する意欲が低くなっていくのを感じました。
つまり、会社に対して少なからず失望してしまい、当初の熱意がしぼんできたという事でしょう。



ここで「何が問題なのか」を考えた場合、劣悪な労働環境が一番なのはもちろんですが、それと同じくらい問題だと思うのは、私自身が「ゲーム業界、そして今の会社に就職する事を目的としていた」という事ではないでしょうか?

それゆえに、会社に対して失望してしまった時に、仕事に対する意欲が低下するという事態に陥ったのではないでしょうか?

まだ働いてもいない会社に対して憧れる余り、勝手に理想的な幻想を抱き、さらに、そこに入る事を最終目標にしてしまった点に問題があったという訳です。



これらの反省点を踏まえ、最近は仕事に対する目的や価値観などを色々考えてみました。
例え所属するチームや部署、あるいは会社が変わってもぶれる事のないビジョンとでも言いましょうか。

ゲーム業界で何をしたいのか? ゲーム業界をどうしたいのか? それに対する短期的、あるいは長期的なビジョンは何か? このような視点から考えてみました。


去年、母校のOBと接したり、海外出張に行ったりした事により、今の仕事を通じてやりたい事が色々見つかったような気がしました。

国内外の業界関係者との交流をしたいし、日本のゲーム業界を再び世界一にもしたいです。
業界を目指す学生達にもエールとアドバイスを送りたいですし、なにより面白いゲームを造って世に送り出したい。
また、長年にわたってすねをかじらせてもらった両親にも大いに還元していかねばなりませんね。

「これからやりたい事・やるべき事」は色々ありそうです。



2009-01-14(Wed)

キラータイトルが減ってきた。

こんばんは。

前回も書きましたが、インフルエンザにはくれぐれもご注意を。
私の部署では相変わらず猛威をふるっています。



さて、ゲーム業界には「キラータイトル」という言葉があります。
簡単に説明すると、ゲーム機本体を買ってでも遊びたくなるような、ハード(ゲーム機)の売り上げの牽引力を持ったタイトルの事です。

どのタイトルがキラーソフトとなり得るかは人それぞれですが、一般的に言うキラータイトルとは、やはりゲーム機本体の売り上げを大きく伸ばすタイトル、例えばドラクエとかモンスターハンターとかがそれに該当します。

日本市場におけるキラータイトルは大抵の場合はRPG系タイトルですが、過去にはテトリスやバーチャファイター等がキラータイトルだった時代もあります。


キラータイトルの条件というか重要な要素として、「そのゲーム機でしか遊べないタイトルであること」というものがあると思います。
サードパーティー(任天堂やソニー等のゲーム機本体を製造しているメーカー以外の、一般的なゲームメーカーの事)のゲームにもキラータイトルは色々ありますが、これらのメーカーは複数のゲーム機向けに同一タイトルを供給する事があります。

なので、ハードメーカー自体がどれだけキラータイトルを持っているかが重要になってきます。
任天堂だったらマリオやゼルダ、SCEだったらグランツーリスモ、マイクロソフトだったらHaloといった具合です。



昔と違い、最近はリスク分散などの理由で、主要ハード全てに同一タイトルを投入するメーカーが急増しています。
某E社などはその典型的な例でして、PS3・Xbox360・Wiiはもちろん、PS2やPSPなどの携帯ハードや旧世代ハードにも同時に投入する事が多いです。

中には特定のハードでしか発売されないサードパーティー製タイトルもあります。
その理由は様々ですが、大人の事情が絡んでいたりいなかったり、、、


複数のハード、特にPS3とXbox360の様に、同一世代のハード向けに同じゲームを供給する場合、それぞれのハードに特化した作り方をすると時間も予算もかかってしまうので、割と平均的な仕様で造ってしまう事もあります。
つまり、結果として各ハードの特色を活かしたゲームが生まれにくくなっているような気がします。

ハードメーカーからすると、ただでさえ自社ハード向けの専用タイトルが減ってきている上に、内容にも差がないとなると、ますます他社との差別化が難しくなってくるのでは・・・と余計な心配をしてしまいます。

昔のように「メガドライブならではのゲーム」「PCエンジンならではのゲーム」というタイトルが有った方が面白みがある・・・
そう感じるのは私だけでしょうか?




2009-01-13(Tue)

ゲーム造りで重要な事は?

こんばんは。

私の会社ではインフルエンザが猛威をふるっており、このままでは「学級閉鎖」になるかもしれません。
私は去年末に予防接種を受けたのですが、インフルエンザでもタイプが細かく分かれており、それが違ったら無駄だと言う話も聞きます。

みなさんもくれぐれも体調管理にはご注意ください。



さて、連休中にPS1でリメイクされた「ファイナルファンタジー2」を遊んでみました。
「12」ではありません、「2」ですよ。

経験値というシステムを廃し、キャラ育成に大幅な自由度を持たせたゲームシステムは注目するに値します。

改めてプレイして思うのですが、脇役から主要キャラまで、ここまでキャラが死亡する(イベントで)ゲームも珍しいのではないでしょうか?
暗い雰囲気のゲームナンバーワンかもしれません。



ところでこのゲーム、オリジナルのファミコン版はROMカートリッジでしたが、PS1でリメイクされるにあたり、メディアもCD-ROMへと変更されています。

CDやDVDを使用しているゲーム全てに共通している事なのですが、各所でデータの読み込み(ロード)が発生してとにかくテンポが悪い!
戦闘シーンの前後やステータス画面を開いたり街に出入りしたりする度にロード待ちが発生してしまいます。

特に、ロープレにおける「戦闘シーン」はクリアまでに何千回も繰り返す事になる最重要パートなので、ここでストレスを感じてしまうと致命的です。



ロード時間の問題を解決するには、

(1)ゲーム機の性能向上(ドライブやメモリの強化など)
(2)読み込むデータの軽量化
(3)ローディングに関するプログラムの改善
(4)CDやDVDではなく、HDDなどの高速媒体を使用する


などの方法があります。

(1)はゲーム機が新しくなる度に実現していますが、同時に使用するデータ量も増大しているので根本的解決にはなっていません。
なので、現時点で現実的なのは(2)と(3)ですね。

メモリを上手く活用してローディングを効果的に行ったり、データの無駄を省いて極力ロード時間が長くならないように色々対策を練っている訳です。


データロード時には画面が真っ暗になってしまいますが、データの軽量化やプログラムの最適化、あらかじめメモリに先読みする事で「暗黒の時」を減らすように工夫しています。

また、ロード中にちょっとしたアニメーションを表示したり、サウンドを先に再生したりして、ユーザーにロード待ちのストレスを極力感じさせないようにするのも重要です。

ナムコがPS版リッジレーサーで行った「ロード中にギャラガを遊べるようにする」というテクニックがありますが、個人的にはノーベル賞受賞に値する功績ではないかと思います。
そうですね・・・「ノーベルロード時間対策賞」とでも名付けましょうか。



ゲーム機の性能が向上すると、表示ポリゴン数やシェーディング機能の強化などが話題を集めますが、個人的にはロード時間短縮の実現のために予算を割いて欲しいと思います。


2009-01-10(Sat)

駄目な時は駄目と言ってヨシ!

こんばんは。
なんだか急に寒くなってきましたね。

寒さの余り、キーボードを打つ手が上手く動きません。
暖房を付けようにも、ロフトがある部屋は暖気が上に逃げるので効果がありません・・・・
みなさんも風邪など引かぬよう、ご注意を。

さて、本題ですが、今回は我々ゲームメーカーの人間がユーザーに望む事を書いてみようと思います。



企業・芸能人・スポーツチーム・商品等々、ジャンルを問わず、大抵の場合熱烈なファンが居ます。
私の会社に関しても同様でして、会社本体、発売しているゲーム、ゲームに登場する個別のキャラ、開発チームや有名クリエイターなど、様々なものを対象に熱烈なファンが居ます。

ファンと言ってもその内容は様々で、ゲームを遊んでくれるだけではなく、ファンサイトを運営したり、ゲームやキャラを題材にした同人活動をしたり、登場するキャラのコスプレをしたりする人もいます。
また、ゲームの感想や次回作のアイデアなどをアンケートハガキやメールに書いて送ってくれる人もいます。

形態は違えども、そのどれもが我々作り手にとっては非常に嬉しい物です。
特に私は「自分の仕事に対するユーザーからの反応」に何よりも興味を持っていますので、造ったゲームに対するユーザーの反応には可能な限り全て目を通しているつもりです。



しかし、あまりにも熱心に応援するあまり、時々度を超えていると感じる人がいる場合があります。
例えば、お気に入りのメーカーやクリエイター、もしくは関連タイトルに対して、内容(完成度)に関わらずとにかく賞賛したり、批判的な意見を認めないような人。
あるいは、ライバル企業の製品などを絶対認めないような人もいます。

応援してくれる事はとても嬉しいですし、気持ちも分からなく無いのですが、、そこまでいってしまうと、こちらとしては困惑してしまいますし、嬉しくありません。


実は、私も学生時代にこのような熱狂的なファンだった時代があります。
今努めている会社に対してもそうでして、就職したのもその流れの延長だと思います。
競合他社やその製品に対し、遊んでもいないのに否定的な意見を持ったりしていました。

また、同時に熱烈なマック(マッキントッシュ)ファンだった時期もあるのですが、やはり競合他社、特にマイクロソフトと関連製品に対して嫌悪感を持っていたのを覚えています。
「ネットスケープナビゲーターは使うけど、IE(インターネットエクスプローラー)は絶対使わん!」みたいな感じですね。



しかし、その後就職して色々な人と交流したり、多くの知識や広い視野を持つようになると、いつしかそんな考え方も無くなりました。

今にしてみれば、なんと愚かな考えだったのかと思いますし、逆にそう言う時代があったから現在はより広い価値観や視野をもてるようになったのかもとも思います。

応援したいお気に入りの物を闇雲に賞賛したり、逆に他の物を徹底して批判したりしていると、相手にとっても自分にとっても不幸なだけです。
駄目な物は駄目だと言って欲しいし、他社製品にも目を向けて遊んでみて、結果としてゲーム業界を一緒に盛り上げて欲しいと思います。



2009-01-07(Wed)

若者危機

こんばんは。

年も明けて初出勤となった先日、駅のキオスクで目に付いたのは「週間東洋経済 2009年1月10日号」です。
表示を飾っている特集は、ズバリ「若者危機」。

「失われた10年」どころか、間もなく「20年」になりそうな時代を過ごし、「100年に一度」と言われる大不況の時代に逆風にさらされる20~30代を中心に、彼らを取り巻く状況を特集しています。

新年早々、非常に重いテーマと内容ではありますが、中身は大変充実していて、全職種・全年齢の人が読むべき内容だと思いました。



50頁以上にも及ぶ特集の中には、様々な実例紹介や若年労働者・企業幹部などのインタビュー等が多数掲載されています。
特に注目すべきは20代に関する各種グラフや年表などが充実している事です。

これらのグラフから読み取れる事は、

■日本全体の失業率に占める若年層の割合が増大している。
■ニートの増加。(60万人超)
■90年代後半以降、大卒の3年以内の離職率が30パーセントを超えている。
■若者の非正規比率(正社員以外)が急増している。
■非正社員は社会保障制度から漏れている。
■パート・アルバイトの9割以上が年収200万円未満。

等々、非常に過酷な現実が分かります。


また、現在の20代は、彼らが生まれてから現在に至るまでの不況の影響か「節約志向が強い」「消費性向が低い」とのデータが出ています。
つまり「お金を余り使わない」という事で、それ故に企業からは「うまみのない世代」と呼ばれているとの事。



年末年始に帰省した際に、参考程度に地元の求人情報誌を見てみました。
こちら(関東)と比較して給与水準が低い事を再認識しました(その代わり賃貸など物価も非常に安いですが)が、「正社員」をアピールしている案件も多いのが目に付きました。
やはり、昨今ニュースで目立つ「非正社員の解雇」を強く意識しているのでしょう。


私の地元・九州には自動車や家電関連の企業の工場が多数進出しており、世界に名だたる大手企業の工場が有る事を私も誇りに思っていました。
しかし、この特集を読み、それらの工場で働いていた人はほとんどが非正社員であったと言う事実を認識しました。
この特集においては、

「自動車産業を中心に雇用をのばしたが、内実は非正規労働者の受け入れ拡大に過ぎなかった。
今回の不況で、そうした人々が行き場を失ってしまった。」
*週刊東洋経済2009/1/10号 42頁より抜粋・引用


となっています。
地元経済の現実を再認識させられた感じです。



このように、企業側からは「うまみのない世代」と言われ、職場においても真っ先に解雇の対象となる20~30代の若者世代。
しかし、この世代が経済面を含め、今後の日本を支えていく重要な世代であるのは間違い有りません。

この特集の中に、「うまみのない世代」と呼ばれる若者層に対してどういう商品・広告を展開していくかを模索している企業の例や、多くの企業が真っ先に解雇する若い社員を逆に重要視している企業の例が掲載されています。
特に興味深かったのが「成長する企業は若手社員を活かす」という後者に関する特集です。


最初に目に付いたのは、私の働くゲーム業界と非常に関係の深い、ゲームのデバッグ業務を専門に行う「デジタルハーツ」という企業に関する記事。
ゲーム開発における「最後の面倒な雑用」という感じで軽視されがちなデバッグ作業を専門に行うという着眼点や、雇用形態など、非常に興味深かったです。


次に面白かったのが、静岡の中堅建設会社「平成建設」の記事。
ゲーム業界では「浅く広く」的な技能よりも「狭く深く」的な技能が求められる事が多く、実際の業務内容も「モーションデザイナー」や「エフェクトデザイナー」など、デザインの中でも細分化されている事が多いです。
これはゼネコン(総合建設業者)でも同様らしいですが、この平成建設では、

「平成建設では、一つの分野に突出した「作業員」ではなくマルチに対応できる「職人」を育てる」
*週刊東洋経済2009/1/10号 74頁より抜粋・引用


というから非常に興味深いですね。
また、同社の社長である秋元久雄氏のコメントの

「作業の単純化、合理化が技術者のやりがいを奪う」
「現代の若者の働く意欲が低下しているといわれるが、やりがいを与えられないから意欲が沸かないだけ」
*週刊東洋経済2009/1/10号 75頁より抜粋・引用


これらのコメントには非常に共感を覚えました。
確かに私の業務も細分化された作業故に非常に単調になりがちですし、会社からやりがいを与えられているとは微塵も思いません。
もちろん与えられるのを待つばかりでも駄目だと思いますが、それにしても興味深い記事です。



このように、過酷な現実を再認識させられる特集ですが、現実を知らない事には改善もあり得ませんし、最後に紹介したような興味深い記事もあります。

この雑誌、景気が回復するまで、いや回復した後でも必須の様な気がします。
あなたも是非読んでみてはいかがですか?


2009-01-06(Tue)

シンプルなゲームを造りたい。

こんばんは。
2009年も相変わらず丑三つ時に執筆しています。
この時間帯に活動しているのは、私以外では百鬼夜行くらいではないでしょうか?


さて、昨年は夏期休暇が取得できなかった分、代わりに年末年始はたっぷりと休みました。
「年末年始に無理なスケジュールを組んだら会社を辞めてやる」
口には出しませんでしたが、このようなオーラを発しながら仕事をした甲斐があったのでしょうか。
大不況の時代に、なんとも大胆というか無謀と言うべきか・・・



さて、帰省する前の時間を利用して、久々にじっくりとゲームを遊んでみました。
遊んだタイトルはPS1の「ファイナルファンタジー」です。

「X」とか「X-2」ではありませんよ。 初代のリメイク版です。
数年前に「1」や「2」が発売された際に購入していたのですが、途中まで遊んでいてご無沙汰だったので、この機会に最初からやり直しました。

私はドラクエやFFは初代からリアルタイムに遊んでいた世代ですが、その初代が登場してから実に20年近く経過している訳です。 時が経つのは早い・・・ 



この初代FFのリメイク版は、失礼ながら蛇足と思えるムービーなどが少々追加されている以外は基本的に同じです。
一部システムの改良などが施されていますが、不便だった点を改善した程度なので違和感はありません。

で、一通りラストまで遊んでみると・・・
懐かしい! そしてそれ以上にシンプルでテンポが良い! 面白い!!

最近のゲームのように、過剰とも言えるムービーやイベントがほとんど無く(リメイクに当たって若干増えてはいますが・・・)、すぐに冒険が始まるし、その後の流れもシンプルその物です。

このテンポの良さ、良い意味でのシンプルさ、最近のゲームが忘れ去っている要素の様な気がします。



最近のゲームは時代を反映して「まずキャラが最初」、そして長大なストーリーとイベントシーン、関連するムービーや声優さんなど、考案・作成すべき要素が増えすぎていると思います。

もちろんそれが悪い事だとは思いませんが、いささか過剰ではないでしょうか。


私も結構長くゲーム開発に携わってきましたが、一度でいいからイベントシーンやムービー作成に予算・開発期間・人員の大半を割かなくて良く、起動してから数秒後にはプレイが始まっているようなゲームを造ってみたいです。


2009-01-01(Thu)

地元のゲーム事情。

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

激動の2008年が終わり、新たな2009年がやってまいりました。
「今年はよい年になりますように」という他力本願ではなく、「今年はよい年にしてやる」という意気込みで参りましょう。



さて、久しぶりに帰省した地元の活気を確かめるべく、市内をいろいろ回ってみました。
まずはゲーム関連ショップをチェックしてみましょう。

私が学生の頃は、「わんぱくこぞう」「TVパニック」といった、大都市圏でもあるようなチェーン店をはじめ、個人経営のゲームショップもたくさんあったのですが、90年後半くらいから少子化の波とともに急速に姿を消し、今では家電量販店の一角にゲームコーナーがあるという感じになっています。

ゲームコーナーと言っても、関東のヨドバシカメラのような大規模なものを備えているわけではなく、あくまで店舗内の一角にあるというレベルで、置かれているゲームも無難なメジャータイトルばかりです。

ゲームを作って売る人間として思うことは、この限られたスペースに自社製品を置いてもらうには、ゲームそのものの面白さはもちろん、営業活動など、いろいろ大変だろうという事です。
10本しか商品を置けない店でも置いてもらえる商品を作る、これはかなり大変な事です。



さて、続けて大型ゲームセンターに行ってみました。
最近では「アミューズメント施設」とかの方が一般的な呼び方でしょうか?

カプコンやコナミなどの大手や、小規模ながら通をうならせるゲームを作っていたアーケード関連メーカーの多くが撤退・倒産した事で、昨今のアーケードゲーム市場はかなりお寒い状況となっています。

私の行ったそのアミューズメント施設は大手メーカー系の施設なのですが、メーカー同士の仲の悪さを反映してか、特定メーカーの商品は全く置いていません。
身近にあるゲームセンターの数が限られる地方のユーザーにとってはありがた迷惑な話ですね、、、


店内を見渡すと、「搾り取る」事を念頭に置いた極悪設定のクレーンゲーム、初心者が近寄りがたいカード・対戦ゲームなど、色々課題が見えてきました。

しかし、それ以上に問題なのが「店舗内に充満するタバコの煙」でしょう。
30分ほどいただけで、体中に強烈な臭いが付着して目も痛くなるので、普段タバコを吸わない我々にはかなり居づらい場所です。

店舗内喫煙に関してはユーザーからのクレームも多いのですが、悲しいことに一向に改善される気配がありません。
ゲームの中身や景気云々以前に、ほかに改善すべき問題がある、それを再認識しました。


プロフィール

Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
性別
年齢若者?若者!
趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

メインサイトはこちらです。

TegeYoka.com


残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

メールやコメントなどを頂けると嬉しいです。 お気軽にどうぞ!

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