2008-12-31(Wed)

一年間お世話になりました。

こんばんは。

今年もまもなく終わりです。
細々としたブログとWebページでしたが、アクセスしていただきどうもありがとうございました。


来年は私の働くゲーム業界はもちろん、日本経済にとっても正念場である一年になりそうな予感がします。
私の携わったゲームも年末から来年にかけて何本か正式リリースされるはずなので、その際は是非遊んでみてください。(タイトル名は秘密ですが・・・)



さて、私のWebページのコンテンツとして、以下のようなものを予定しております。

■ゲーム業界からの「退役後」、つまり転職に関する研究
■ゲーム関連学校・学科の紹介・研究
■古今東西、おすすめのゲーム紹介
■ミュルーズ鉄道博物館の紹介
■海外出張のすすめ

等々。
どうぞお楽しみに。


それでは、2009年がよい年になりますように。
おつかれさまでした。



2008-12-30(Tue)

年末の戦い

こんばんは。
帰省してからノートPCで執筆してる関係で、ペースが遅くなっております。
地元名物のチキン南蛮はやはり絶品です。



さて、今年は運良く(?)年末は仕事が落ち着いたので、私はのんびりとした正月を過ごせそうですが、今この瞬間も働いている同僚もいます。 頑張ってほしいものです。

仕事で忙しい同僚もいる一方で、別の「仕事」で忙しい同僚もいます。
そう、毎年夏と冬に有明で行われる某イベントです。

参加者として忙しい人もいれば、出品者として忙しい人もいるようです。
中には大手サークルとして大人気を博している同僚もいるようでして、下手すると本職よりも収入が多いのではないかと思うほど売り上げているようです。
本職の方の昇給率が銀行の利率並に低いので、自分も時々副業でもしようかと考えてしまうこともあります。



さらに、このイベントにおいて、「執筆」だけでなく「扮装」をしている同僚がいることが最近発覚しました。
いわゆるコスプレの事なのですが、どうも自分で作った作品のキャラに扮しているようです。

本人曰く「作るだけでなく、最後までやり遂げないと気が済まない」との事。
何とも見上げた(?)職人魂ではありませんか。

我々がゲーム制作時にキャラ設定を考える時、実は「コスプレのしやすさ」を考慮したりします。
見栄えや作りやすさ等々。



そういうわけで、某イベントに行かれる方は、同僚に会うかもしれないし、我々が考えたキャラに扮する方もいるかもしれませんね。
寒いので気をつけて行ってきてください。


2008-12-29(Mon)

アーケードゲームだけの魅力は何か?

こんばんは。
月日が過ぎるのは早いもので、今年も残すところあとわずかとなりました。



先日、PS3のショッピングモードで色々物色していたところ、「ワイプアウトHD」というゲームの体験版を発見しました。
この「ワイプアウト」というゲームは海外製のレースゲームで、初代PSの頃からある歴史のあるゲームです。
独特の操作感覚とスピード感あふれるゲーム展開が魅力で、当時はかなり熱中したのを覚えています。

その最新作の体験版ということで、早速ダウンロードしてみました。
24MのADSLでもかなり時間がかかり、ダウンロード販売が標準になるためには、少なくともFTTHが必須だなと痛感しました。



さて、いざ遊んでみると・・・・これは凄い。
コースデザインやサウンド、操作感覚など、ゲーム性に関わる部分は相変わらず良くできていると思います。
特に「近未来的」なコースデザインは、デザインを志す人間にとっては必見と言えるでしょう。

解像度・フレームレート・エフェクト・各種オブジェクトの作り込み等々、純粋にグラフィック周りだけを見てみても、驚くほどハイクオリティーで、正直ビックリしました。
もちろんPS3のポテンシャルの高さもありますが、同時に作り手の技術とセンスも優れていないとこのクオリティーは実現できないでしょう。



さて、このハイレベルのグラフィックを見て、単に驚くだけでなく、同時にアーケードゲームと家庭用ゲーム機の立場が完全に逆転したという事も再認識しました。

一昔前、例えばセガの「モデル2」やナムコの「システム22」などが登場し、「デイトナUSA」や「リッジレーサー」などが全盛期の頃は、家庭用ゲーム機では真似できない圧倒的な3Dゲームが遊べるというのがアーケードゲームの売りでした。

メガドライブやスーパーファミコンに3D演算用の特殊チップが開発されたり、「次世代機」と言われたサターンやプレステが登場しても、なおアーケードゲームと家庭用ゲームの性能差は大きかったわけです。


しかし、家庭用ゲーム機との互換基盤が主流になると、当然ながら両者の性能差はほとんどなくなり(厳密には、互換基盤でも業務用の方が色々性能は上ですが)、アーケードゲームならではの売りが無くなり始めます。

そして、PS3やXbox360の時代になると、完全に両者の力関係は逆転したと言えます。
今回のワイプアウトHDだけでなく、現在主流のアーケード基板である「リンドバーグ」や「TypeX」を上回る映像を実現している家庭用ゲームはゴロゴロしています。

もちろん、PS3やXbox360でもあまりパッとしないものもありますし、そもそもグラフィックのレベルだけでゲームの完成度が決まる訳ではありません。
しかし、ここまで時代が変わってしまうと、アーケードゲームは別の強みを模索する必要があります。



家庭用ゲームが「現時点では」真似できない、アーケードゲームだけの売りは何でしょうか?

■3画面モニターや40インチ以上の大型モニター
■レース筐体など、本格的なインターフェース
■カードリーダーやタッチパネルなどのインターフェース

このような感じでしょうか?

まずモニターに関してですが、最近では40インチ以上の大型テレビを導入する家庭が増えてきましたが、あくまで増えてきたというだけで、誰もが使用している訳ではありません。
3画面モニターやドーム型モニターに至っては、当分は家庭では実現不可能でしょう。

操縦桿やレースゲーム用のインターフェースなども、コストやサイズの問題で、家庭で導入するのはかなり無理があります。(一応あるが、コスト的に造りが安っぽかったりする)
カードリーダーやタッチパネルも当面は家庭では実現が難しいでしょう。

また、ネットワーク環境などの構築に際して、ユーザーが投資する必要がないというのもメリットかもしれません。


こうしてみると、これからのアーケードゲームの売りは「家庭用ゲーム機では実現不可能なインターフェース、及びそれを活かしたゲーム」という感じでしょうか。

しかし、ここには大きな問題が潜んでいます。
つまり、「家庭用ゲームでは実現不可能なインターフェース」というものは、ほとんどの場合が巨大で複雑であり、それはすなわちコストがかかるという問題に直結します。
また、こういった大型で特殊な筐体は汎用性が低い事も多く、それを考慮すると導入するリスクはさらに高まります。

こうなってくると、ただでさえ不景気でインカム(ゲームセンターの収入)が厳しいというのに、巨大でコストがかさむ新型ゲームを発表しても、導入できるオペレーター(この場合はゲームセンターの運営者)は限られます。



こうしてみると、アーケードゲームは大きな正念場を迎えているのではなかと思います。

格闘ゲームやカードゲームなど、リピーターを確保できるゲームが多い昨今ですが、リピーターが多いゲームは「一見さんお断り」的な雰囲気が強く、なかなか新規ユーザーを獲得できません。
相変わらず解決できていない、遊技場の喫煙問題もあります。


アーケードゲームの開発を手がける事もある私ですが、次のゲームを開発する時はアーケードゲームの存亡をかけて取り組む必要が有る、というのは大げさでしょうか?



2008-12-28(Sun)

仕事納めの日に思う事

こんばんは。

先日26日は2008年度の仕事納めでした。

夏期休暇や冬期休暇前の営業日には納会が開かれるので、本来ならば一息付ける日のはずですが、同日付で去って行く同僚が3名もおり、なんともしんみりした納会となってしまいました。



新天地を求めて辞めていった正社員を除けば、年内に不景気の余波を受けたのは、派遣やバイトなどの非正規社員ばかりです。
とりあえず正社員は人員整理の対象にならなかったわけですが、正社員にとって2009年は試練の年となるのは間違い有りません。

何故かと言いますと、人員整理の後に生産調整をした他業種とは違い、ゲーム業界の場合は「非正規社員が抜けた分を正社員が補う」のがいつものパターンだからです。
つまり、一人あたりの仕事量が増えるという訳です。 もちろん給料はお値段据え置きです。

この様な負の連鎖が続くと、ますます社員の士気が下がり、さらなる離職を招いてしまいます。



さて、納会など、会社における区切りのイベントでは、部長や社長などの「ありがたい」お言葉が聞ける事が多いのですが、私はあまり「ありがたい」と感じる話を聞いた事がありません。

例えば、主な例として「今は苦しいけど頑張れ」とかいう類の台詞。
一見ポジティブな言葉のようですが、具体性がなく、何のビジョンも見えてきません。
少なくとも、本当に苦しい時に会社の幹部がわざわざ部下を集めて発表する内容ではないでしょう。

また、自分たちとは全く異なる国や業種の企業を引き合いに出し「○○はもうけているのだから、俺たちも儲けれるはずだ」というパターンも駄目です。
例に出した企業が何故設けているのかを説明できないようでは、「単に売り上げだけしか見ていないな」と失望されてしまいます。

そもそも、この類の話をする場合は、同じゲーム業界、せめて娯楽産業の企業を例に出してもらわないと説得力がありません。
例えば、石油が未曾有の高値を付けている時に「産油国や石油メジャーがあれだけ儲けているのだから、俺たちも儲けなければいけない」と言われたらどうでしょう?

たかだか納会の時の数分間のスピーチと思われがちですが、こういったところで社員の士気や上司に対する評価は大きく変わるのではないか、、そう思った納会でした。


2008-12-25(Thu)

近い将来のゲーム像を考えてみる。

こんばんは。
気温も景気もすっかり寒くなりましたが、今年最後の給料も無事出たようです。

巷では「100年に一度の不況」とか言われていますが、「何も私が一番働き盛りの時にそんな時代がこなくても・・・」などと思ってしまいます。

しかし、逆にこれを好機と捉え、不況でも売れる、不況だからこそ売れるようなゲームを考えてみるのも面白いかもしれません。



これから売れるゲームというか、これから予想されるゲームの形態を考えてみます。
例えば「ネットワーク対応」とか「携帯端末向け」といった要素は既に現実の物となっていますが、今後5年後、10年後にはゲームはどうなっているでしょうか?

学習や健康など、ゲームとは無関係だった分野を取り込んだゲームが登場したり、或いは「iPod」などがニンテンドーDSの最大のライバルになったりする可能性は大いにあります。


個人的に大きな可能性を感じるのは、まずは販売形態の変化です。
これまでの商品は、CDやDVDに収録して箱に詰めて店舗で売る、いわゆるパッケージ販売が主流でしたが、今後はネットワーク経由でダウンロードして販売する形態に徐々に移行すると思います。
既に小規模なゲームや追加データなどはダウンロード販売が開始されており、中には大きな売り上げを記録している商品もあります。
また、フォトショップでお馴染みのAdobe(アドビ)なども将来的にはネットワーク経由の販売に対応する事を表明しているようです。

パッケージが不要でマニュアルも電子化されることによって、資源の浪費を押さえられるなどのメリットがある反面、この販売形態が標準になると、店舗や流通のビジネスが崩壊するので、簡単には行かないと思います。
しかし、紆余曲折あったとしても、この流れは止められないでしょう。



次に私が想定するゲームの未来像は、ユーザー中心となって作り上げるゲームというものです。

現在、ゲームは「作り手」であるメーカーと、「遊び手」であるユーザーとの境界がハッキリしています。
つまり、造る側と遊ぶ側が明確に分かれているという事です。
ファンサイトやクラン(ネットゲームのチームなど)、同人活動などは、ゲーム本体とは別次元の二次創作などで、やはり作り手と遊び手の境界はハッキリしています。 私はここに変化が訪れるような気がします。


CGやサウンドなどを素人が造るのは大変難しい作業です。
しかし、ゲーム業界で働く人以外にも、これらに関する優れたスキルやセンスを持った人は大勢いますし、それに必要なツール類も昔と比べると劇的に価格が安くなり、無料ツールも充実しています。
また、ネットワークとパソコンを介して、Webや動画サイトに自分の作品などを公開する事が可能な時代になりました。

この流れの延長に、ユーザーが「主役」となるようなゲームの形があるような気がします。
例えば、我々メーカーはゲームの基本部分だけを造り、そこに登場するキャラやサウンド、細かいゲームルールなどはユーザーが作り上げるという物です。


北米で大人気のFPSというジャンルには、初期の頃から「MOD」と呼ばれる、ユーザーが独自に制作した拡張データが存在しています。
その内容はキャラやマップを追加するものがメインで、基本的にはオリジナルのデータですが、中には有名な映画やゲームの世界観を踏襲したデータも有ります。

基本的には無料のデータですが、中にはプロも顔負けなクオリティーを持っているMODも存在し、それらの存在を知る度に驚いたものです。
とあるFPSゲームの例では、ユーザーが作成した無料MODの方がハイクオリティーで面白く、メーカーが発売した追加データ集は全く売れなかったというケースもあります。



このように、私が考える「ゲームの未来像」というものは、販売形態や端末ではなく、ゲーム・メーカー・ユーザーの関係が大きく様変わりするというものです。

ユーザーがプロ顔負けのデータを造るようになると、それこそ我々は仕事が無くなってしまいます。
そのような「不況時代」に負けないように、今から備えておこうと思います。


2008-12-21(Sun)

ターゲットを限定したゲームの作り方

こんにちは。
毎度お越しいただきありがとうございます。


今回は、特定のユーザー層にターゲットを絞ったゲーム開発をする際の苦労話などを書いてみようと思います。


私はゲーム制作を仕事にしていますが、最初に出会ったゲームは小学生時代に登場したファミコンだったと思います。
最初に自分で購入したのは「ディグダグ」というゲームで、両親に買ってもらったゲームは「グラディウス」だったと記憶しています。

それから時は流れ、あっという間に20年近くが経過しました。
つまり、小中校生とは10~15年近く年齢が離れている事になる訳ですが、彼らを対象としたゲームを造ろうとする時、なにが喜ばれるのかを考えるのはかなり大変な作業となります。



ジャンルやハードを問わず、ゲームを開発する場合には、まず「誰をターゲットにするか」を考えます。
例えば「小学生男子」とか「20代の女性」とか言う具合です。

この時問題となるのが、ほとんどの場合「開発者である自分たちとは全く異なる年齢・性別・趣味の人たちへのゲームを造ることになる」という事です。

例えば、20代や30代の社会人が、10歳前後の小学生に喜ばれるゲームを造ろうとしても簡単にはいきません。 異性向けのゲームを造ろうとする場合も同様です。


どの層に何が受けているかは市場を見渡せば分かります。
「アミューズメントマシンショー」など、アーケードゲーム向けのイベントでは、ゲームだけでなくプライズ(景品)関連の展示もあり、それを視察すれば人気の動向を知る事ができます。

低学年の男の子向けだったら相変わらず戦隊ヒーローものが人気のようですし、女の子向けだと近年はプリキュアなどが人気があるようですね。
今も昔も「変身するキャラ」が人気があるようです。

しかし、これはあくまで「何が今売れているのかが分かる」のであって、「何がこれから売れるのか」を調べるのは別問題であり、それが自分とは全く異なる年齢層とかが対象だと、さらに難しくなります。



良く聞く話で「ライトユーザー向けのゲーム」とか「女性向けゲーム」等がありますが、ライトユーザーという言葉と定義は凄く曖昧です。

また、「女性向け」と言いますが、そもそも男性も女性も趣味や好みは十人十色・千差万別であり、間違っても「女性」の一言でひとくくりに出来るものではありません。


私の趣味の一つに「自動車」がありますが、コレを例に取ってみても非常に幅が広いです。
いくつか例を挙げると、

■映画「ワイルドスピード」の様にチューニングをする「スポコン」
■トヨタや日産の高級セダンをドレスアップする「VIP」
■ランドクルーザーやジムニーなどで悪路を攻める「クロカン」
■ハイエースなどに派手なエアロやペイントを施す「バニング」
■アメ車をベースにカスタムを施す「ローライダー」
■最近流行の、車体に萌えキャラのペイントを施す「痛車」

主な物だけでもこんなにあり、実際はもっとたくさんあります。
また、そもそも実車には興味が無く、F1などのモータースポーツを観戦するのが好きな人や、模型だけが好きな人もいます。

なので、時々「車好きの為のゲーム」とかいう安易な企画案が上がってくると「たわけ!」と言ってやりたくなるのです。


ジャンルだけでなく、特定の地域や人種をターゲットにした場合も同様です。
「アメリカ向け」とか言われると、「じゃあ、アメリカと隣接していてNBAに加入するなど文化的関係も深いカナダは対象じゃないの?」とツッコミを入れたくなるのです。



このように、ゲームを造る際にはターゲットを決めるのが普通ですが、そのターゲットを正しく理解していない場合が多く、そして理解する事は非常に難しい事なのです。

これを解決する方法は色々あると思いますが、異なる性別・年齢・文化圏の人と普段から交流したり、全く興味のない分野の書籍を読んだりする事も重要ではないでしょうか。


私は数年前に家族でフランスに旅行に行った際に、化粧品大好きな妹の買い物に付き合わされた事があります。
フランスと言えば世界に名だたる化粧品メーカー(ヴィトンとか)の本拠地で、関連のテナントがたくさんありました。

それまでは化粧品には全く興味は無かったのですが(むしろ有ったら困るような・・・)、未知の分野に関して知る事ができ、自分の知識の引き出しが大きく広がりました。
おかげで、今では化粧品メーカーやブランドにも詳しくなりました。


このように、日頃から興味のある分野だけでなく、全く興味のない分野についても触れてみる事が大事ではないでしょうか。




2008-12-20(Sat)

ゲームの表現を考えてみる

おはようございます。
今回は朝の七時に執筆しております。


せっかくの「夏休み」なので、心身ともにリフレッシュすべく、昨日は久々にテレビやゲームで遊びながら一日過ごしてみました。

スカパーで撮りためた「ドリフ大爆笑」を見たり、バーチャルコンソールなどでダウンロードした「ファイナルファイト」といった懐かしのゲームを堪能しました。



ドリフ大爆笑の数々の爆笑コントの中には、食べ物を粗末にしたり、下ネタ丸出しのコントがたくさんあります。
改めて見て気がついたのですが、中には女優の胸がモロ出しな下ネタコントも・・・
そういえば、「ドリフはPTAなどから煙たがられている」というような話を聞いた事がありますが、確かにそれも無理はないな、と思った次第です。


一方で「ファイナルファイト」の方ですが、これは90年代初頭にカプコンの全盛期を支えた人気ゲームで、当時最も人気があったゲームと言っても過言ではないでしょう。
二番煎じのゲームも大量に登場し、「ファイナルファイトタイプのゲーム」という言葉を生み出したほどです。(たぶん)

ゲーム内容は、パンチやキックを駆使して敵をボコボコにしていくアクションゲームです。
時にはナイフやパイプなどを使用し、鮮血が飛び散ったりなど、今思うとかなり過激なゲームだと思います。



ゲームにはCEROという業界団体が定める「論理規定」というものがあり、全てのゲームは発売前に内容を審査されます。
そして性的表現や暴力的表現の有無とその度合いにより「A」の「全年齢対象」から、「Z」の「18以上のみ対象」までの五段階のレーティング(年齢的区分)に分けられます。
暴力や性的表現の他にも喫煙や飲酒など、規制対象は色々ありますが、主要なのはこの二種類ですね。

ちなみに「Z」の「18以上のみ対象」は、いわゆるPCのアダルトゲームにおける「18禁」とは異なり、表現内容も全然マイルドです。



このようなレーティングはファミコンやスーファミといった時代にはほとんどなく、極端な話、露骨な性表現でもなければOKというような感じだったような気がします。

しかし、現状ではかなり厳しく規制されており、業界はもとより、各メーカー単位でも論理基準が細かく定められています。
このため、「敵を倒す」という行動がメインとなるアクションゲーム、シューティングゲーム、ロープレなどは、その表現内容にかなり気を遣います。

しかし、レーティングを意識しすぎてマイルドな表現にしすぎると、今度は不自然さが目立つようになります。
「敵を攻撃すると緑色の体液が飛び散る」とか「人間に見えるけど、中身はロボット(もしくはアンドロイド)」という設定のゲームは、まさに規制を避ける苦肉の策と言えるでしょう。

また、国によって論理基準の内容が異なる場合もあり、海外へ移植する際に大がかりな変更が行われる場合もあります。



このように、規制の対象となる表現は色々ありますが、暴力や性表現といった種類だけでなく、その内容も重要だったりします。

たとえばアドベンチャーゲームなどで犯罪表現があるとします。
その内容が、

■パターンA → プレイヤーがコマンドを選択して犯罪行為をする。
■パターンB → 犯罪が発生し、その犯人を追跡・逮捕する。

上記の例ではどちらも犯罪という表現が出てきますが、その内容と意味は全く異なります。
パターンAでは、それがプレイヤーの目的になっているのに対して、パターンBではそれを行った者を戒めるのが目的となっています。

このように、表現している事は同じであっても、「肯定か否定か」とか「能動か受動か」で意味が大きく違ってくるという訳です。
当然ながらレーティングにも影響を及ぼします。


他にも、例えば「全裸」という表現があった場合、いわゆるアダルトゲーム的な全裸表現と、水遊びしている小さな子供が全裸でいるような場合とでは、やはり意味が大きく異なってきます。



このように、ゲームにおける表現内容とその規制内容には様々な種類・理由・根拠があるのです。
そして、基本的に年々それは厳しくなりつつあるようです。

「現実」をリアルに表現するとなると、ゲームに限らず柔軟な表現が必要になると思われます。
もちろん、一方的・無責任に表現して終わりではなく、作り手側にもレーティングの対応など、しっかりとした責任が必要となるでしょう。


2008-12-18(Thu)

LODを使うべきか

こんばんは。
「夏休み」の最中なので、今日も丑三つ時に執筆しております。
夏休み1日目の昨日は土砂降りでした・・・トホホ。



さて、少し前のエントリーで「LOD」に関して書きました。
色々ネットサーフィンしていると、PCゲームのグラフィック関連のオプションにある「LOD」が何なのかが分からない人が多いようでした。
ゲーム業界かCGを仕事にしている人でもない限り知っているはずもないし、無理に知る必要も無いのですが、少しだけ追加で解説しておきます。



LODは「カメラから遠くにあるモデル、つまりよく見えない距離にあるモデルを精度の低い物に置き換え、全体的な負荷を減らす技術」というような解説をしたと思います。

つまり、別の言い方をすれば「低クオリティーのモデルと置き換える」と言う事です。
もちろん、手前に表示するハイモデルと極力差のないLODモデルを作成するのは高い技術とセンスを要するので、その意味では「ハイクオリティーなモデル」と言えます。
しかし、ポリゴン数やテクスチャーサイズ等の点で言えば「低クオリティーなモデル」という事になります。


なので、ハイモデルとLODモデルが切り替わるタイミングが早かったり、そもそもLODモデルの造りが拙かったりすると、そのゲームの総合的なグラフィッククオリティーが低下してしまいます。

これを避けるにはどうすれば良いかという事ですが、ズバリ「そのゲーム次第」としか言えません。
つまり、そのゲームで使用しているLODモデルの造りが良く、なおかつ数段階に分けて切り替えるようなシステムになっていればまず気にならないでしょう。
逆に粗末なLODモデルしかなく、しかも1種類とかしか無いような場合だと厳しいです。



ゲームによってはLODの使用の有無や、何段階のLODを使用するかを選べるようになっています。
その場合は、まずLOD関連の設定でクオリティーを最大(最高)にしてみて、画面の見栄えをチェックしてみましょう。
LODの対象として定番なのが、マップ内に設置してある「樹木」とかなので、FPSゲームとかであれば、樹木に近づいたり離れたりして、モデルが切り替わっているのが目立つかどうかをチェックします。

もし切り替えの瞬間が目立つようであれば、思い切ってLODをオフにしてしまう手もあります。
これは「遠くにあるほとんど見えないモデルにもハイモデルを使用する」という事なので、当然ながら負荷が高くなり、フレームレートが低下する可能性もあります。
なので、「グラフィックの美しさを優先したい」とか「マシンパワーに余裕がある」という場合以外はオススメしません。

機会があれば、色々試してみてください。



2008-12-17(Wed)

次のゲームの流行を考えてみる

みなさんこんばんは。

今回はいつもよりも多めに(?)夜更かしして執筆しております。
しかし、夜更かししても大丈夫!

なぜかと言いますと、今日から夏休みなのです!
あ、いや、別に旧暦の夏とかではないのですが・・・ 人生で最も遅い夏休みです・・・

さて、せっかくの夏休みですから、ただダラダラと過ごすのはもったいないので、これから売れそうなゲームのネタでも考える事にしてみます。



最近は教育や健康と組み合わせたゲームがブームとなり、これまでゲームに興味の無かった層も取り込んで盛り上がったのは記憶に新しいです。

また、すっかり定着した感のあるネットワークや携帯端末が今後もポイントであるのは間違いないでしょう。



しかし、最近それ以上に気になるテーマがあります。 それはズバリ「ギャルゲー」です。

かつて、PCエンジンやメガドライブに「ときメモ」や「シルキーリップ」というギャルゲーがあったのですが、当時はそういったジャンル自体が珍しく、相当際だった存在でした。
また、セガ・コナミ・光栄(現コーエー)といった「硬派」で鳴らしたメーカーがギャルゲーを発表した時は大きな話題になったものです。

が、時代は変わり、ある意味ギャルゲーが主流のような気すらしてくる今日この頃。

ギャルゲーなどはるか昔からあると言われそうですが、私が注目しているのはその使われ方です。
つまり、単に美少女キャラが出てくるゲームではなく、既存、或いはこれまで無かったジャンルとギャルゲーが融合している点です。

例えば・・・

■ミリタリー + ギャルゲー
■三国志 + ギャルゲー

・・・少し前であれば、あり得ないような組み合わせの新ジャンルです。

三国志やミリタリーにしか興味が無かった人がギャルゲーに興味を持ったり、その逆もあったり・・・しているかどうかはもう少し様子を見る必要がありそうですが、いずれにしても新しい動きと言えるでしょう。
次はどんなジャンルと融合するのかが気になるところです。



そんなある日、テレビで日本の食糧自給率に関する特集をやっていました。
ご存じの通り、日本の食糧自給率は四割を割っており、今後さらに低下しそうな感じです。

しかし、「どうにかすべき」と考える人は居ても、「じゃあ農業や漁業をやってみようか」と考える人は皆無に等しいのが現実です。


そこで考えたのですが、漁業or農業とギャルゲーの融合はどうでしょうか!?
農作業に従事する美少女を描く、あるいは野菜や魚を擬人化するというものです。
それを通じて若者に農業や漁業に興味を持ってもらえるかも!?
とにかく「AIDMAの法則」のように、まずは存在を知って興味を持ってもらわない事には話になりませんからね。


・・・自分で言い出しておいてなんですが、具体的なゲームの構想がさっぱり思いつきません。
やはり厳しいか。



私の出身地である宮崎県をはじめ、日本各地の農業・漁業関係者は、後継者不足で悲鳴を上げています。
我々の食卓に並ぶ食材は、既に中国などの海外製品なしでは成り立たなくなっています。
海外産の食材を避ける人も多いですが、このまま国内産業が衰退すれば100パーセント海外製になる事も考えられます。


あなたも南国宮崎で農業をやってみませんか!?
宮崎なら、都内で20万くらいするマンションが5万円くらいで借りられますよ。
しかも、宮崎では、「駐車場はタダで付いてくるのが当たり前」といっても過言ではありません。

私も、ゲーム制作に疲れ果てたら、地元に帰ってレタスでも栽培しましょうかね。



2008-12-16(Tue)

超不景気の今、思う事。

こんばんは。
さっさと寝ればいいのに、なぜか丑三つ時に執筆する事の多いワタクシです。



昨日、通勤途中のキオスクで見かけた「東洋経済」の見出しに気になる文面を見かけました。
それはズバリ「自動車全滅」。
存続が絶望的になった米国ビッグ3をはじめ、不況知らずの勝ち組と思われていたトヨタなどの日本メーカーも大ピンチに陥っている自動車業界を特集しています。

また、ソニーの大リストラにも触れているのですが、その中には、期待のブルーレイ事業が利益に結びついていない現状も紹介されています。


これらの記事で共通しているのは「非正規社員の解雇」というリストラ策が目立つ事です。
過去のエントリーで「不景気の影響を真っ先に受けるのは非正規社員」という事を書きましたが、まさに現実のものとなっているようです。

私の会社でも他人事ではなく、つい先日も派遣社員の同僚の送別会をやったばかりです。
心の片隅で「正社員で良かった」と思ったのも事実ですが、もはや正社員が安泰という保証はどこにもないのではないでしょうか。



ゲーム業界という「娯楽・遊び」を題材にした業種で働いていると、昨今の様に景気が悪化する度に思う事があります。
それは「大不況の最中に遊ぶ余裕など有るのだろうか?」という事です。


食料・電気・運輸など、ライフラインに関わる業種は、程度の差こそあれ、いくら不景気になってもなくす訳にはいきません。 何しろ生活や生命維持に必要な分野ですからね。

しかし、私の働くゲーム業界というものは、前述の業種と比べると「必須」ではなく、極端に言うと「最悪、無くても問題ない業種」と言えるかもしれません。

もちろん、以前のエントリーでも書いたように、娯楽のない生活など想像も付きませんし、そんな世の中に住みたいとも思いません。
しかし、世界規模で景気が悪化し、様々な業種の企業が倒産・リストラをしている状況を見ると、色々考えてしまいます。


■世界規模で景気が悪化している中で、わざわざお金を払ってまでゲームはやるべきものなのか?
■その価値があるゲームを我々は提供する事ができているのか?
■心も財布も凍えるような今の時代に求められるゲームとは何か?


このような事を最近考えるようになりました。

不景気の最中でも買いたくなるようなゲーム。
買った人に一時の幸せを提供できるゲーム。

口で言うのは簡単ですが、実現するのは簡単ではありません。
ゲームというのは数年単位で開発するものなので、突然「不景気時代にマッチしたゲーム」とか言われても簡単に答えはでません。
私の周囲では、景気が良かった頃に作り始めたゲームが「売るに売れない」状態に陥っている例もあります。


答えは簡単に見つかりそうもありませんが、ようやく「夏休み」を取得できる事になったので(もう年末ですが・・)、久々にじっくりゲームでもやりながら考えてみようと思います。


2008-12-13(Sat)

なにはなくとも一般常識を

こんばんは。
今回はゲーム業界への就職に関する事を題材に書いてみます。



ゲーム業界への就職情報を紹介したサイトで最も人気のあるコンテンツの一つが「ゲーム業界への就職で必要な能力」に関するものです。
これは面接対策や作品提出に関するコーナーと並んで人気が高いですね。
私のサイトでも関連コーナーがありますし、今後さらに拡充する予定です。

多くの場合、その内容は「デッサン力」とか「数学(プログラマー向け)」等が定番です。
たしかにそれは正解で、この能力があるかどうかでその後が大きく変わってくるのは間違いありません。

しかし、最近それ以上に大事な能力が欠落していると感じる事が多いです。
それは何か? ズバリ一般常識やビジネスマナーなどです。



デザインに関する書籍を読んでも一般常識やビジネスマナーに関する記事は載っていません。
また、一般常識を覚えてもデザイン力は向上しません。
しかし、社会人として就職し、社員の一人として会社で働くにあたって、一般常識やビジネスマナーはとても重要です。

ここ最近、社内でよく見かける光景として、

■巨大なヘッドフォンを付けたまま会社に入って行く人。
■守衛さんやすれ違う同僚に挨拶や会釈を全くしない人。
■トイレの洗面台を水浸しにしても何の後処理もしない人。
■ゴミや弁当箱の片付けができない人。
■就業時間中に私用の携帯電話をかける人。


このような光景を、ごくごく普通に見かけます。

ちなみにこれは新卒者に限った事ではなく、恥ずかしい話ですが、管理職を含むベテラン社員にも該当者が多数居ます。


これらの中で近年特に目立つのが「ゴミの後片付け」に関する事です。
信じられない事ですが、市街地や電車の中などにはゴミがあふれかえっています。
車内を空き缶が転がっている時点で異常ですが、それ以上に問題なのは、その空き缶を誰も片付けようとしない事です。

駅にも街中にも清掃担当の人がいるので、幸か不幸か多くのゴミはその日のうちに片付けられます。
しかし、仮に清掃員が居なかったら、数日でゴミであふれかえってしまう事でしょう。



極端な話ですが、ビジネスマナーが最低でもデザインやプログラムが上手い人は居ますし、食っていくのに困る訳ではありません。
しかし、私は何のためらいもなくゴミを捨てるような人と一緒に仕事をしたいとは思いません。


ゲーム業界で働くために必要なデザインやプログラムを学ぶ事は重要です。
しかし、それよりも先に学ぶべき事もあると言う事を忘れないでください。



2008-12-12(Fri)

偽りの日々@ゲーム業界

こんばんは。
ようやく「夏休み」を取得できそうだと思ったら、もうすぐ夏どころか「今年」が終わりでした。



近況ですが、PS3で気になるRPGがありまして、Amazonでチェックしていたら初回限定版が五千円近くまで値下げしていました。
「買い時か!?」「いや、もう少し待てッ!」とかやっていたら、突然値段が八千円まで上がりました。orz
ゲーム業界関係者でありながら、姑息(?)にも値下げを待つ戦術に出た事に対する天罰でしょうか。

しかし、発売数ヶ月後まで初回限定版が残っているのもどうかと思うし、価格は市場の反応をダイレクトに表す物だとも思うので、うーむ。
あ、最近は初回限定版が無くなる数ヶ月後に初めて通常版を投入するゲームも多いので、その類でしょうかね?

しかたないので、PS3用ダウンロードテーマを購入しておきました。 キャラは可愛いです。



さて本題ですが、学生時代からずっと住んでいるアパートから引っ越そうと考えています。
今時14㎡とか狭すぎますし、学生時代に比べると所得も全然増えたので、引っ越す事にしました。

ネットで物件を探していると、割と近くにあるアパートが掲載されていました。
そこは唯一の採光面(室内に光を取り入れる窓など)の目の前に鉄道の高架橋があり、日当たりは最悪で、もちろん振動・騒音もかなりのものです。
さらにすぐ横には交通量の多い道路もあり、お世辞にも周辺環境が良いとは言えません。

が、その物件紹介頁によれば「日当たり良好で閑静な住宅街。 住環境良好!」とあります。
・・・ここまで嘘をついたら、さすがに「事件」になってしまう気がするのは私だけか!?

さらに物件の写真を見てみると、日当たりが悪くて日陰になっているベランダや壁を補正した痕跡が!
しかも、写真全体をまるごと明るく補正したらしく、写真全体が白飛びしている状況。(笑)
一応デザイナーの端くれとして忠告というかアドバイスするならば、こういう場合は日陰の部分だけ範囲指定してから補正すべきでしょうに。


等と思っていたら、実は自分も人の事が言えないという事実に気がつきました。
それは一体どういう事か、以下で説明しましょう。



メインサイトの方でも触れていますが、ゲームが発売される前に雑誌などに掲載されるゲーム画像の多くは、実際のゲーム中の画像ではありません。
大半の画像は、PCなどで時間をかけてレンダリングされた物だったり、スクリーンショットを撮った後に補正されたりした物です。
つまり、あたかもゲーム中の画像と思わせておいて、実在しない画像をそれっぽく見せている訳です。

なぜそう言う事をするのかと言いますと、ゲーム機は世代交代の度に性能が向上しているとはいえ、所詮限られてた性能しか無く、雑誌やWebなどで広告として掲載するには物足りない画像しか生成できません。

そこで、PCなどで時間をかけて高精度の画像を作成し、それをゲーム中の画面かのように掲載する訳です。
この時、雑誌掲載用のハイエンドデータを用意する事もあります。



私も何度かこういった「偽造行為」をしたことがあります。
まだアンチエイリアス(CGのエッジを補完して滑らかに見せる技術)が出来ないゲーム機用のゲーム画像のスクリーンショットを、フォトショップに読み込んでエッジを補正するという「手動アンチエイリアス」をやりました。
もちろんその補正した画像は雑誌などに掲載された訳です。


・・・この行為、前述の「補正された物件の画像」と何が違うのかと言われたら反論できません。
業務命令とはいえ、むなしく、そして申し訳ないとしか言いようがありませんね。


これが「ゲーム業界の暗部」の一つ・・・でしょうかね。

2008-12-09(Tue)

送別会ラッシュ

こんばんは。
今月から二日に一回は記事を書こうと思っていたのに、どうにも低調ですいません。

さて、今日は同僚の送別会が行われました。
送別会は特定の季節の風物詩ではありませんが、このところ、私の会社や知人の会社で送別会が増えています。



送別会が行われるという事は、当然人が辞めていくという事です。
辞める理由は人それぞれで、ステップアップや仕事に疲れたとか、まさに十人十色と言えます。

しかし、ここ最近の傾向として「会社都合」による退社が増えています。
今日送り出した同僚も、やはり会社都合で契約を打ち切られた派遣社員の人でした。

その同僚は人柄・能力・勤務態度とどれをとっても申し分なく、前々から「今社員登用しておかないと、二度と現れない人材」と個人的に評価していた人です。
しかし、会社や業界の不景気のあおりを受けて中途採用が凍結され、そうこうしているうちに契約も打ち切りとなってしまいました。



ゲーム業界に限った事ではありませんが、こうした人員整理の影響を最初に受けるのが契約社員・派遣社員・バイトの人です。
これら契約形態の場合、職場を次から次へと移り変わる事によって豊富な経験と人脈を入手できる事が魅力の一つですが、景気状況故に「次」が簡単に見つからないかもしれません。


また、これもゲーム業界に限らないと思いますが、解雇されるのは毎回「現場で必要とされる出来る人」です。
そして、単なる年長者だからとか、縁故的な人事で重要ポストに就いた「管理できない職」な人はいつも安泰です。



会社が成長して利益を上げ、国内外のライバルに打ち勝つ為には会社を強くしないといけません。
その為に必要な事としてあげられるものはなんでしょうか?
「技術力」「品質」「マーケティング力」・・・この辺りが定番です。

しかし、今回のような送別会を行う度に、実は「しかるべき人事」ではないかと思うようになりました。



2008-12-05(Fri)

【不定期連載】 役に立つかもしれないゲーム業界の技術解説 その2 「LOD」

みなさんこんばんは。
今回は久々に「ゲーム業界で使用されている技術」を超簡単に解説してみます。

今回は、3Dゲームで使用されている「LOD」という技術に関して書いてみます。
それでは行ってみましょう。



「LOD」とは「Level of Detail」の略でして、直訳すると「細かさの度合い」という感じでしょうか。
その「LOD」がゲーム業界においてどの様な意味や使われ方をしているかをご説明しましょう。


3Dで描画されるキャラクターなどは、基本的にポリゴン数やテクスチャーの数・サイズ等が豊富であればあるほど高い精度を実現できます。

となれば、全てのモデルを多量のポリゴンとテクスチャーを使用して作成・表示したいところですが、リアルタイムの3DCGは非常に処理的な負荷が大きく、実際には贅沢にポリゴンやテクスチャーを使用する事はできません。

そこで活躍するのが「LOD」です。



lod_001

左のキャラクターモデルは約60000ポリゴン使用した、いわゆる「ハイモデル」です。
本来ならばこのクオリティーのモデルを全てのシーンで使用したいところですが、貧弱なゲームマシンの性能では不可能です。

そこで、右のモデルのように、ポリゴン数(同時にテクスチャーのサイズや枚数も)を減らした「ローモデル」を作成します。

これをどう活用するかというと、

lod_002

左の画像は、手前・真ん中・奥の三体に全てハイモデルを使用したものです。
右の画像は、手前のみハイモデル、奥はローモデル、真ん中には中間のクオリティーのモデルを置いたものです。
どうでしょうか、見た目的には全然違いが分からないと思います。

つまり、カメラから遠くに位置するモデルは、ポリゴンやテクスチャーが少なめでも問題ありません。
言い換えれば、遠くにハイモデルを置くのは無駄であるとも言えます。



この事実を元に、カメラからの距離に応じてモデルの精度を切り替える技術の事を「LOD」と呼んでいます。

樹木を例に取ってみると、カメラから近い距離にある樹木は多数のポリゴンやテクスチャーを使用した複雑なハイモデルで作成し、遠くにある樹木は、一枚の板ポリゴン(▲ポリゴンが2枚なので2ポリゴンになります)にテクスチャーを貼っただけの簡易なローモデルで作成します。

カメラが移動する場合、カメラとモデルの距離に応じてハイモデルとローモデルを切り替えないといけません。
例えば、レースゲームにおいて、自分を他の車が追い抜いて走り去ってゆくとします。
この時、追い抜いた瞬間の敵車はハイモデルが表示され、遠くに行って小さくなった敵車はローモデルに切り替わっているという具合です。

この時、ハイモデルとローモデルが一種類ずつだと、切り替わった瞬間が非常に目立ちます。
それを回避するために、ハイモデルとローモデルの中間モデルを何パターンか用意する事になります。
何パターン用意(使用)できるかは、ゲーム機の性能やそのシーンにおける総合的なデータ量(負荷の度合い)に左右されます。


PS3やXbox360などの家庭用ゲーム機は性能がどれも同じなので、ユーザーはLODの事を意識する事はほとんど無いと思います。
しかし、ユーザーによってスペックが全く異なるPC(パソコン)の場合は、ユーザー毎のスペックに応じてLODの設定を変更できるようになっているゲームが多いです。

lod_003

この画像は海外製FPS「Serious SAM SecondEncounter(シリアスサム セカンドエンカウンター)」及び「Serious SAM 2(シリアスサム2)」のグラフィック関連オプションのものです。

FPSゲームなどでは、このようにLODのクオリティーを変更できるようになっている場合が多いです。
当然ながら高精度に設定すれば、LODモデルの切り替えなどがほとんどわかりにくくなります。



いかがでしょうか? もしPC用のFPSゲームなどを持っているならば、ぜひ一度グラフィック関連オプションを覗いて見てください。
そしてLODの設定を見つけたなら、色々試してみてください。


それでは。

2008-12-02(Tue)

CG-WORLDとミッドウェー海戦

みなさんこんばんは。
気がついたらあっという間に年末です。 本当に月並みな言葉ですが、時の過ぎるのは早いものです。

また、「2008-11-29(Sat)」の記事にコメントをくださった方、どうもありがとうございました。
これからも是非お立ち寄りください。 m(_ _)m
(例の店は今度は「閉店セール」をやっているようです。)



さて、私はゲーム業界に関して「日本のメーカーは欧米メーカーに引き離されつつある」という様な内容の事をブログやHPの方で何度も書いておりますが、それに関して非常に共感できる記事をとある雑誌で見かけたのでご紹介します。


その雑誌というのは「CG WORLD」という月刊誌で、文字通りCGに関する専門誌です。
およそ10年ほど前に創刊されたこの雑誌は、他の競合誌が淘汰されて消えていく中で生き残った数少ない雑誌です。
ゲーム業界関連の記事も多いので、学生や同業者でも読んでいる方は多いのではないでしょうか。

その「CG WORLD」の最新刊である「2009年1月号(Vol.125)」に、大変興味深い記事を見かけました。



それは、40P-41Pに掲載されている「日本と北米の開発スタイルの差」という記事です。
過去にEA(エレクトロニック・アーツ → 世界最大のゲーム企業)で働いた経験をもつ筆者が、その時の経験を踏まえて日本と北米のメーカーの違いと、なぜ日本メーカーは取り残されつつあるのかを説明しています。

読んでいて非常に共感できる部分が多々あり、思わず、かの名番組「クイズ100人に聞きました」も真っ青なくらい「あるあるあるあるー」と連呼したくなりました。
あ、最近の人はこの番組知らないですかね? ・・・歳か・・・

話がずれましたが、特に共感できた部分としては、


画づくりが上手いスタッフがそのまま昇進して、不慣れな予算管理やスケジューリングをやっているようでは勝てる訳がない。

~中略~

R&Dを有しながら機能していない会社が多いのも事実。

~中略~

決定権の一極集中も組織の動きを鈍くする。

(以上、CG WORLD 2009年1月号、40-41頁より引用)



この辺りです。
読んでいて思わず「この人は私の会社の同僚か!?」と思ってしまったくらい、私の会社に当てはまります。

全く違う会社の事情のはずなのに共感できてしまうという事は、おそらく日本のメーカーの多くが似たような状況に陥っているからなのでしょう。



さて、初代Xboxの開発コードネームが「ミッドウェー」と呼ばれていたのはご存じでしょうか?
その由来はいくつかあるようですが、その一つが、第二次世界大戦の中盤に発生した「ミッドウェー海戦」という戦いにちなんでいるそうです。

少々歴史・ミリタリーよりな話になってしまいますが、開戦以来破竹の勢いで勝ち進んでいた日本軍でしたが、このミッドウェー沖海戦で主力空母4隻が全滅して撤退し、これを転機にアメリカが有利になっていく、というものです。

つまり、「破竹の勢いで進撃する日本軍」を「日本のメーカーやゲーム機」に、「反撃に転じる米軍」を「Xbox」に例えたのでしょう。
Xboxが戦史通りに勝利を収めたかは極めて微妙ですが、後継機である「Xbox360」や北米のメーカーを見る限りだと、今度は勝利を収めつつあるようです。

もちろんWiiやDSは圧倒的に普及しているのでまだ勝敗が付いたとは言えません。
しかし、プレステ陣営の目に余るほどの惨状や、過去日本企業が席巻していた半導体市場で壊滅した歴史を振り返ると、いつまでも安泰とも言えません。

なにより、今後はビジネスモデルが大きく変わる可能性が大きく、iPhoneなどがDSの市場をごっそりと奪う可能性もないわけではありません。


ミリタリーマニア風に表現するならば、今現在行われているゲーム業界版ミッドウェー海戦は、

日本の空母二隻は既に被弾・沈没。 残る二隻は健在ながらも、上空に敵機多数有り。

こんな感じでしょうか。
凄くマニアックな表現で申し訳ないです・・・



とりあえず、会社の社長以下幹部全員にCG WORLDの記事を読んでもらいたいです。
プリントアウトして怪文書よろしくばらまく・・・と解雇されそうなのでやめておきます。


それでは。



プロフィール

Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
性別
年齢若者?若者!
趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

メインサイトはこちらです。

TegeYoka.com


残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

メールやコメントなどを頂けると嬉しいです。 お気軽にどうぞ!

相互リンクなどもよろしくお願いします。

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