2008-06-09(Mon)

日本を代表する業界の実態

こんばんは。
今回は元同僚の話を交えながら業界の実態を書いてみます。



私がゲーム業界に就職して2年目くらいのあるとき、親しかった同僚のデザイナーが退職してアニメ業界へ転職していきました。
その友人は元々アニメーター職に興味を持っており、念願かなって転職をしたわけです。

日本のアニメは漫画やテレビゲームと同様に、昨今世界的に注目を集めている分野であります。
北米はもとより欧州でも人気が高く、一昨年のフランス旅行では、書店や売店で日本のアニメ誌や漫画が売られているのを見て驚いたものです。



しかし、ゲームと同じなのは注目を集めている点だけではありません。
そう、ご存じかと思いますが「劣悪な労働環境」であるという点でも共通しているのです。
いや、私が調べた感じでは、ゲーム業界以上に労働環境は劣悪な可能性もあります。

労働時間の多さ、給与の安さ、福利厚生の貧弱さなど、理由を挙げたらきりがありませんが、その同僚が転職していったアニメ企業も同様の労働環境だったようです。

あるとき、その元同僚を交えて友人達と飲み会をしたのですが、久しぶりに出会った彼は、まるで別人のように痩せているではありませんか!
話を聞くと、我々の想像を絶する酷い内容。
月300時間以上の労働、一桁の手取り、存在しない雇用契約書、etc、、、

私も過去に一ヶ月の労働300時間オーバーを経験したことがありますが、それでも給与は人並みでしたし、もちろん雇用契約もちゃんと結んでいます。

いかがでしょうか? ゲーム業界も酷いですが、アニメ業界も同様かそれ以上に酷い状態なのです。



彼の勤めるアニメ企業は業界では上位に入る企業で、私が勤める企業もゲーム業界では大手の一部上場企業です。
そして日本のゲームとアニメは世界的に注目を集めている、日本を代表する産業の一つです。

それにも関わらず、給与体系や福利厚生などを含む労働環境はかなり劣悪で、業界の基盤は貧弱と言わざるを得ません。

その環境故に離職率が高く、人材育成もままなりません。
私が最近懸念している問題点の一つに「品質の劣化」があるのですが、ゲーム・アニメ共に、最近は品質に大いに疑問を抱いてしまう商品が増えてきています。
これも上記のような環境に起因している可能性が大です。

また、国内だけでは労働力をまかないきれなくなっているため、ゲームもアニメも海外委託するケースが増えています。
日本を代表する産業は海外へのアウトソーシングでまかなっているのが現状です。
今後はこの割合はさらに増えるのは間違いないでしょう。



北米や欧州はもちろん、韓国や中国などでは、政府主導の元でアミューズメント産業に対する資本の投入と人材育成が急速に進んでいます。

既に北米のゲームメーカーは、日本の企業が真似できないような技術を確立しつつあり、今現在もその差は開きつつあります。
一方でお隣韓国のゲーム・アニメ産業の発展もめざましく、日本と同様かそれ以上に魅力的なゲームタイトルやイラストレーターが続々と登場しています。

トップグループとの差は開く一方で、後続グループとの差は縮まる一方。
最近の私は「どうやって追いつき、どうやって突き放すか」をいつも考えています。

それを実現するためには、やはり足下の産業基盤を固める必要があるでしょう。
労働環境を見直し、人材の育成と離職率の低下を実現、さらに政府主導の産業育成も外せませんね。

数年前、秋葉原で自民党総裁選の街頭演説を聞いてきました。
そこで麻生太郎氏の演説を初めて聴いたのですが、やけにオタク市場に詳しかったので驚いたのを覚えています。

もっと他の議員にもゲーム・アニメ産業を知ってもらうために、我々業界側としても何かしないといけないかもしれませんね。
10年後にもゲーム・アニメ産業が日本を代表する産業であり続けるか、それとも日本を代表する産業「だった」という事になるのかの分かれ目は、まさしく今この瞬間なのかもしれません。

そろそろ眠くなったので、今回はこれまで。
それでは!
2008-06-04(Wed)

ゲームとコミュニケーション

こんばんは。
今回も丑三つ時の更新です。

今回はゲームの存在意義について考えさせられた、ちょっとしたエピソードに関して書いてみます。



先日会社の同僚と夕食を食べに行った時の事です。
注文を終えて料理を待っていると、女性とその子供と思われる二人組が店に入ってきました。
子供はニンテンドーDSを持っておりまして、入店した時からずっと黙々とゲームをプレイしていて、連れの母親と思われる女性とは一言も会話をしません。
女性の方はどうにも手持ち無沙汰な様子でしたが、食べ終わって退店するまで、結局一度も会話をすることはありませんでした。



私はこの様子を見て「これはいけない」と思いました。
私の育った環境、私の持ち合わせた常識から判断して、この「親子の会話が皆無」という状況は異常です。

ここで重要なのは、問題や原因がどこにあるのかという事です。

・店の中でもゲームを手放さない子供が悪いのか
・しつけが出来ていない、あるいはゲーム以上に魅力のある会話を提案できない親が悪いのか
・そもそもゲームの存在に問題があるのか

これ以外にも色々考えられますが、原因は単純ではないでしょうし、赤の他人の事情だけに、ここで論じても憶測の域を出ないので止めておきます。
しかし、非常に感がえさせられる出来事でした。



コンピューターゲームの登場により、人間はコンピューター(AI)とコミュニケーションをとる事が可能になりました。
さらにネットワークゲームの登場により、今度は海外を含む遠隔地のユーザーとコミュニケーションをとる事も可能になったわけです。

しかし今回、コンピューターゲームで遊ぶ子供が「目の前の人間とのコミュニケーションが出来ない」という事実を目の当たりにして、私は相当大きな衝撃を受けてしまいました。

上で述べたように、単にゲームが悪いという話でもないはずですが、それでも日常生活におけるゲームの存在や意味、どうあるべきかという点について大いに考えさせられました。
プロフィール

Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
性別
年齢若者?若者!
趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

メインサイトはこちらです。

TegeYoka.com


残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

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