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2017-12-17(Sun)

北アルプス・裏銀座縦走 その1

こんばんは。

すっかり遅くなってしまいましたが、9月上旬に北アルプスの裏銀座コースを縦走した際のレポートです。
詳細はWebサイトの方に纏めてあるので、ダイジェスト版として読んでいただけたらと思います。

天候の関係で日程を変更したものの、コースの大半を快晴の元で縦走出来て最高でした。
さすが裏銀座と名高いコースだけ有って、文句なしにオススメのコースです。

非常に長い行程だったので、数回に分けてレポートしようと思います。 まずは一回目!



毎日あるぺん号を押さえられなかったので、今回はさわやか信州号を利用しました。
さわやか信州号は「七倉ダム」までは入らないので、途中の信濃大町駅で下車します。

ここからタクシーで移動するわけですが、1人だとお金が掛かるので、なるべく相乗りで行きましょう。
今回は信濃大町駅でもう1人の男性が下車したため、声をかけてタクシーを相乗りする事に。
この人とは妙な縁があり、コースも同じで宿泊先も同じ、三日間あちこちで出会ってすっかり意気投合しました。

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実は、七倉ダムの更に奥にある高瀬ダムが本当の登山口なのですが、そこまでは指定タクシーしか入れません。
徒歩での通行は可能ですが、舗装路を2時間ほど登山靴で歩くのは辛いので、タクシーを使用した方が良いです。
朝5時位にゲームが開くので、時間が近づくとタクシーやバスが列をなして待機しています。



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ダムの真上でタクシーを降りるのですが、ここは風が抜けて寒いので、少し移動して準備をした方が良いです。
この高瀬ダムはロックフィルダムと呼ばれる種類のダムらしいですね。



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トンネルや吊り橋を抜けて30分程歩くと登山口に到着します。 先は長いのでトイレを済ませておきましょう。



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ここからは「ブナ立尾根」と呼ばれる尾根道を歩いて稜線を目指します。
このルートは「日本三大急登」の一つに数えられるらしく、距離と勾配のきつさで有名です。
確かに合戦尾根とかよりは長くキツイかなと思いましたが、良く整備されていて難所も無く、楽しく歩けました。



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尾根には0から12まで番号が振られており、0番が終点の烏帽子小屋となっています。
長い尾根道での進捗状況を把握するために活用しましょう。



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森林限界が近づき、展望が開け始めたら稜線はもう間もなく!
この付近には崩壊地も有るので、安全確実に歩いてください。



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登山口から3時間ほどで稜線に出ました。 直ぐ目の前に有るのが「烏帽子小屋」です。
ここで休息したら烏帽子岳に行ってみましょう。



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裏銀座コースにおける最初の山小屋が烏帽子小屋です。
隣に有る野口五郎小屋とは経営母体が同じで、どちらも青い外観が目印となっています。



休憩したら最初の目標である烏帽子岳を目指すわけですが、実は縦走コースとは真逆の方向に有ります。
長い尾根を登ったら小屋が有り、最初の目標は縦走コースとは反対側。
この辺りは直ぐ向かいにある表銀座コースと非常によく似ていますね。

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ハイマツと花崗岩が美しい砂礫の稜線歩き。 燕岳の風景と実に良く似ています。



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烏帽子小屋から烏帽子岳までは往復一時間程度。 これも燕山荘と燕岳の位置関係によく似ていますね。
正面やや左に見えるピークが「烏帽子岳(えぼしだけ・2628m)」で、今からあの頂にのぼります。



烏帽子岳は縦走路からやや外れた位置に有り、頂上へのルートは途中で分岐しています。
ここまではおよそ20分、ここから先も同じくらいですが、地形が険しくなるので注意してください。

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烏帽子岳と言えばこの巨岩がトレードマークで、鳳凰山のオベリスクに似ていますね。
写真で見ただけでは大きさが把握できませんでしたが、実際に見てみると非常に巨大で迫力が有ります。



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分岐までは穏やかで気持ちの良い稜線歩きでしたが、頂上直下は切り立った岩場になっており、難易度が跳ね上がります。
ある程度の岩場の経験が必要になるので、苦手な人は無理をしない様に。



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巨大な花崗岩によじ登る訳ですが、鎖やステップが整備されており、手がかりや足がかりには困りません。



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途中で細い岩棚をトラバースする場所が有り、ここが一番の難所でしょうか。
鎖は有りますが、落ちたら下手すると最悪の事態になる恐れが有ります。 すれ違いにも注意。



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トラバースを過ぎると頂上はもう目の前です。
あちこちに登れるので真の頂上は今ひとつ判然としませんが、恐らくここでしょうか。



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この平たい岩の上からは360度の展望が楽しめます。 写真は船窪岳や針木岳方面の展望です。



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頂上から直ぐ下に見える池塘群が「四十八池」と呼ばれる場所で、分岐をそのまま進むと行けます。
実は烏帽子岳の最大の魅力はこの四十八池に有るらしく、ミニ尾瀬とも言うべき美しい場所だとか。

今回は残念ながら日程の都合上四十八池には行けませんでしたが、
来年に「扇沢~船窪岳~烏帽子岳」という縦走を計画しており、その途中でじっくりと堪能してくる予定です。



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眼下に見えるのは今朝出発した高瀬ダムですね。
ここまで近くに見えると言う事は、それだけブナ立尾根が急登であると言う事の証。 さすが三大急登!



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高瀬ダムの反対側を見やると、雄大で美しい名峰「薬師岳」の姿が!
稜線の少し下に有る窪地はカール(氷河で削られた地形)で、それが複数並んでいるのがよく分かります。



縦走初日はまだまだ続きますが、レポート第一弾はここまで。 次回をお楽しみに。

急登で知られるブナ立尾根は確かに疲れましたが、整備は十分で歩きやすく、難所も有りません。
そして烏帽子岳の名峰ぶりに愕きました。 気にはなっていましたが、予想以上に素晴らしかったです。
北アルプスでオススメはどこかと問われたら、自信を持ってオススメできる山、それが烏帽子岳です。



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2017-10-02(Mon)

念願の大キレット突破は最高の天気と共に!

こんばんは。

9/25~9/27の三日間で北アルプスに行ってきました。
実は9月上旬には裏銀座縦走、6月中旬には八ヶ岳縦走に行ってきたのですが、先に今回の山行の紹介です。

今回の最大の目的は、個人的に未経験である大キレットを含む北穂高岳~大喰岳間を縦走する事。
去年の10月に計画しながらも、当日の強風にて撤退した念願のルートであります。
今年から山行計画に際しての天気予報を色々工夫し、より確実性の高い計画を立てられるようにしました。

で、この期間に素晴らしい好天が期待できると確信したので、満を持して行ってきました。
相変わらず夜行バスでは一睡も出来ませんでしたが、大満足の山行となったので結果オーライです。


【今回のルート】
(移動日)
東京駅 ~ 上高地(夜行バス)

(1日目)
上高地 ~ 横尾 ~ 北穂高小屋

(2日目)
北穂高小屋 ~ 大キレット ~ 南岳 ~ 中岳 ~ 大喰岳 ~ 槍ヶ岳
槍ヶ岳 ~ ヒュッテ大槍

(3日目)
ヒュッテ大槍 ~ 横尾 ~ 上高地

【今回のコースタイム】
上高地 ~ 横尾 : 127分
横尾 ~ 涸沢ヒュッテ : 130分
涸沢小屋 ~ 北穂高小屋 : 140分

北穂高小屋  ~ 南岳小屋 : 155分
南岳小屋 ~ 槍ヶ岳山荘 : 170分
槍ヶ岳山荘 ~ ヒュッテ大槍 : 30分

ヒュッテ大槍 ~ 上高地 : 325分



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常念岳からみた槍ヶ岳~穂高岳の勇姿です。
去年の7月に上高地から北穂高岳を縦走しましたが、今回は北穂高岳から槍ヶ岳までを縦走するのが目的です。
これらの区間はこのエリアでも屈指の難路揃いで、体力はもちろん技術においても上級者向けとされます。



上高地から横尾経由で「涸沢」にやってきました。
標高1500mの上高地から800m程登ってきましたが、今夜の宿はさらに800m程上がった場所に有ります。
直線距離で800mなら直ぐですが、標高差800mなので簡単ではありません。

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今夜の宿「北穂高小屋」「北穂高岳(3106m)」の頂上直下に有ります。
私が知る限り、国内で最も凄い場所に有る山小屋で、遠くから見ると南米辺りの天空都市みたいな雰囲気ですね。



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涸沢と言えば紅葉が有名ですが、この時はまだ4割程度と言った感じで、来週辺りがピークでしょうね。
紅葉と緑、そして青い空と岩稜の無彩色。 まるで油絵の様な面白い色合いが楽しめました。



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前回は立ち寄っただけの北穂高小屋ですが、今回は旅の目的の一つでもあります。
素晴らしい展望と美味しい食事が評判で、夕食の生姜焼きはなかなかの味でした。



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北穂高岳の頂上までは小屋から30秒ほどと近く、もちろん展望は最高です。
明日歩く予定の槍ヶ岳方面の展望は素晴らしく、ガスに包まれる大キレットは実に神々しい・・・



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翌日は期待通り、いや、それ以上の好天で始まりました。 登山を始めて以来、一番の晴天かもしれません。
これから歩く大キレットから槍ヶ岳に至るルートが朝日に染まっております。



北穂高岳と南岳を結ぶルートが有名な「大キレット」で、日本アルプス有数の難所として知られます。
同等の難易度を持つ北穂高岳~涸沢岳の区間は去年通ったので、満を持してのチャレンジと言う訳ですね。
北穂高小屋のテラスに居た人から声援を貰い、気力フルチャージでいざ出発!

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北穂高小屋を出発すると直ぐに大キレットに突入することになるのですが、まずは急斜面を大きく下ります。
斜度がキツイ上にガレており、落石や滑落の危険が大きく、正直あまり歩きたくない地形でした。



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この付近は「滝谷」と呼ばれ、国内屈指の険しい岩場として知られます。
その頂上付近に立つのが北穂高小屋ですが、遠くから見ると実に恐ろしい場所に建っておりますな・・・
個人的に、怖い場所と言う物は、現地に立つよりも、遠くから全体を見渡した時の方がより恐怖を感じますね。



大キレットを含むこの稜線は、長野県松本市と岐阜県高山市の境界線に位置しており、
縦走中は長野側と岐阜側を何度も行ったり来たりしながら進む事になります。

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北アルプス屈指の難ルートですが、鎖やプレートなどで整備され昔に比べると楽になったのも事実。
実力と装備を備え、天候に留意すれば十分に通行可能なルートです。
が、転落したら死は免れない難所が続くのもまた事実。 くれぐれも安易に踏み込まないようにしましょう。



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北穂高岳からある程度下ると、今度は間もなく「飛騨泣き」と呼ばれる場所に差し掛かります。
ここは大キレットの中でも特に危険な場所として知られており、転落したら多分死ぬので要注意。

写真の場所も有名なポイントで、鎖とプレートを駆使して横移動します。 蟹のヨコバイみたいな場所ですね。
足下のハイマツで一見安心感を覚えますが、実際は数百メートルも切れ落ちており、転落したら人生終了です。

この付近に設置されている鎖は非常に太く、その太さはこの場所がいかに危険かのバロメーターでもあります。
が、太すぎる鎖は掴みにくく、余計に難易度が増している気がするのですが・・・



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途中で、というか何度も垂直の断崖絶壁を通過するのですが、特に困ったのがこの場所ですね。
なんと、北穂高岳の方から来た場合、足下が完全に死角になって地形が見えないのです。
鎖にしがみつきつつ、足場を探りながら慎重に降りるしか有りません。

大キレットは一般的に南岳の方から進んだ方が安全と言われますが、実際に歩いてみて納得しました。
北穂高岳から飛騨泣き付近は明らかに下るより登った方が安全に通過できますね。



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右奥に見える突き出た絶壁が「Hピーク(長谷川ピーク)」と呼ばれる場所で、大キレットの名所?でもあります。
ひとまずあそこを目指して進みますが、この付近はひたすら難所が続くので心身共に疲れますね。



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断崖絶壁をよじ登って長野側に出ますが、ここばかりは逆から下る方が怖いでしょうね。
反対方向から来る人も居るので、必ず周囲を確認してから登り始めましょう。



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ようやく「Hピーク(長谷川ピーク・2841m地点)」に到着しました。
おおよそ大キレットの中間地点であり、ここから先は比較的楽な地形が続きます。
遠くに見えるのは「笠ヶ岳(かさがたけ・2897m)」と双六岳方面へ繋がる稜線ですね。

この岩場のへりに腰掛けて休息する人が居ますが、後の方は遥か下まで切れ落ちた断崖絶壁になっています。
転落したら絶対に助からないので、あまり近づかない方がいいと思いますよ。



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ここから先は比較的楽な地形が続くのですが、間違っても気を抜いてはいけません。
特に要注意なのが、両脇は深く切れ落ちた急斜面であると言う点。
もし滑落したら数百m、下手すると1000m程ノンストップで滑落すると思われ、当然ですが絶対助かりません。
森林限界を超えた稜線ルートは、滑落した際に体を止めてくれる樹木が無いのです。



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途中でどう見てもテント泊用に整地された場所を発見しました。
日本アルプス全域では指定箇所以外でのテント泊は禁止されており、当然ですがここも禁止区域に含まれます。
やむない緊急時のビバークで使用した跡なのか、それとも違法テント泊の跡なのかは不明です。



長かった大キレットもほぼ終わり、最後は南岳へ直登してフィニッシュとなります。

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矢印の区間を登る訳ですが、遠くから見ると、とても人間が登れる様には思えません。
しかし、実際にはちゃんと登山道が有るので大丈夫です。 もちろん、かなりの急登ですが・・・



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急登を登りきると、直ぐ目の前に「南岳小屋」が有り、南岳のピークはその向こうに有ります。
大キレットは確かに難所ですが、その両端に山小屋が有るので非常に心強いですね。



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ここから先は「南岳(3032m)」「中岳(3084m)」「大喰岳(3101m)」、そして「槍ヶ岳(3180m)」と3000m級の山が連なります。
頂上の高さだけ見ると大差ないですが、実際は頂上直下にキツイ急登が待っており、かなり体力を消耗します。
空気が薄い上に強烈な陽差しを遮る樹木は一切無く、悪天候時は道迷いや気象遭難の危険も有ります。



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「大喰岳(おおばみだけ)」までやってくると槍ヶ岳はもう目の前です。
最後のアップダウンが疲れた体に応えますが、あと一踏ん張り頑張りましょう。



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今回の最大の目的は大キレットを含む稜線ルートの縦走だったので、槍ヶ岳登頂はパスしても良かったのですが、
体力も時間も余裕があり、なにより天候が素晴らしかったので、せっかくなので登っておくことにしました。
大体正午頃からガスに巻かれる事が多いのですが、この日は終日素晴らしい天気が続いてくれました。

頂上へのルートは去年来た時と比べると、鎖やボルトが交換・追加され、登りやすくなっていました。



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槍ヶ岳の頂上は展望が素晴らしく、何度登っても飽きないですね。
この日は単に晴れているというだけではなく、風がほとんど無かった点も最高でした。
風が強いと大キレットや稜線の通過は非常に厳しくなり、実際に去年はそれが理由で断念しましたからね。



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槍ヶ岳の頂上でのんびりと過ごしたあとは、東鎌尾根を通って今夜の宿「ヒュッテ大槍」へ移動します。
途中で振り返ると槍ヶ岳の勇姿が見事! 個人的にはこの場所から見上げる姿が一番カッコイイですね。



本日の宿泊地「ヒュッテ大槍」に到着しました。
燕山荘グループの一つなので、ポイントカードを持っていれば是非押して貰いましょう。

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北穂高小屋とヒュッテ大槍は以前から気になっていた小屋で、これらの小屋に泊まるのも目的の一つでした。
宿泊先として丁度良いようにコースを調整し、大キレット共々実現できて大満足です。

この小屋は食事の美味しさで知られていますが、なるほど確かに手の込んだメニューで美味しかったです。
一見水が乏しそうな場所に有りますが、下の水源からポンプアップしており、意外にも水は豊富でした。
500円で飲み放題のドリンクバーがお勧めです。



こうして北アルプス縦走の旅は無事に終わりました。
去年果たせなかった大キレット突破と、気になっていた山小屋泊の両方を達成できて大満足です。
かつて無いほど素晴らしい好天にも恵まれたのも大きかったですね。

今年はずっと悪天候に悩まされていましたが、8月下旬から9月にかけて好天に恵まれた結果、
立山・剱、裏銀座縦走、大キレット突破など、少ないながらも充実した山行を実現できました。
今年のシーズンも残り少なくなりましたが、そろそろ打ち止めでしょうか。

2017-08-31(Thu)

待ちに待った今夏最初のアルプスは立山・剱!

こんばんは。

まもなく夏も終わろうとしていますが、ようやく今年の夏山シーズン一回目のアルプス登山を実現できました。
今年は去年以上に天候に恵まれず、結局梅雨は明けずに、夏を飛ばして秋になってしまいました。

今年はもうダメかと思っていた先日、ようやく晴れてくれたので、急遽北アルプスに行ってきました。
「急遽」とは言っても、先月から荷造りをしていつでも出撃できる状態だったのですが。


今回の目的地は立山連峰の「剱岳(つるぎだけ・2999m)」。 
国内屈指の名峰であり、高難易度の山として知られる剱岳です。
合わせて立山三山の縦走も行い、晴天の元で最高の山旅を堪能することが出来ました。


【今回の日程】
(1日目)
東京駅 ~ 立山室堂(北陸新幹線・富山地鉄・立山アルペンルート)
立山室堂 ~ 剱御前小屋 → 剣山荘(泊)

(2日目)
剣山荘 ~ 剱岳 ~ 剣山荘
剣山荘 ~ 剱御前小屋 ~ 別山 ~ 真砂岳 ~ 富士ノ折立 ~ 大汝山 ~ 雄山 ~ 立山室堂
立山室堂 ~ 東京駅(北陸新幹線・富山地鉄・立山アルペンルート)

【今回のコースタイム】
室堂 ~ 剱御前小屋 : 110分
剱御前小屋 ~ 剣山荘 : 60分

剣山荘 ~ 剱岳頂上 : 120分
剱岳頂上 ~  剣山荘 : 110分
剣山荘 ~  剱御前小屋 : 50分
釼御前小屋 ~  別山 : 30分
別山 ~ 内蔵助山荘 ~ 雄山 ~ 一ノ越 ~ 室堂 : 220分



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剱岳へ行く方法はいくつか有りますが、今回は北陸新幹線を利用してみました。
夜行バスと比べると出費が大きく、スタート時刻が遅くなると言うデメリットは有りますが、
狭くて寝られない夜行バスが苦手な私にとっては、広くて快適な新幹線はとてもありがたい存在です。
E7系新幹線に乗車するのは初めてでしたが、とても格好良くて素敵ですね。



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富山駅からは富山地方鉄道等を乗り継ぎ、立山室堂まではおよそ2時間程の旅となります。
いかにもなローカル路線ですが、観光需要が高いため、 なんとダブルデッカー車両が有りました。



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やってきました「立山室堂」。 上高地や千畳敷カールと並ぶ、国内屈指の高原リゾート地です。
3000m級の山に囲まれた素晴らしい景色! 天気も最高で、早くもテンションはマックス状態です。


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途中で「雷鳥沢キャンプ場」を通るのですが、とにかく展望が素晴らしい場所です。
近隣には外来入浴可能な温泉も有り、ここでのんびり過ごすだけでも楽しいでしょうね。



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雷鳥沢キャンプ場から先は「雷鳥坂」という急登が続くのですが、これがくせ者で、かなり疲れました。
しかし、それを越えると目の前に剱岳の勇姿が飛び込んできて、思わず身震いすると同時に感動!
明日はあの頂に挑むわけですが、いよいよこの時がやってきたのかと感慨深いですね。



本日の宿「剣山荘」は、このエリアでは最も剱岳に近い小屋として知られています。

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建物はとても綺麗でスタッフの対応も丁寧。 食事も美味しく、なにより温水シャワーを無料で使用できるのが嬉しいです。
数年前の資料だと夕食はトンカツがメインだったのですが、現在はハンバーグや海老フライの様ですね。
剱岳アタックの拠点として申し分ない宿でした。


ところで、明日はいよいよ剱岳の頂上ヘアタックする日なのですが、ここで予定を少し変更する事にしました。
当初は明日は剱岳のみに登頂し、その後室堂周辺で一泊し、翌日立山三山を縦走して帰宅する予定でした。
しかし、ここにきて翌々日の予報が悪化し、雨はともかく展望が期待できない状況になってきたのです。

また、登頂予定日が平日の月曜であるにも関わらず、予想以上に小屋の宿泊客が多く、
近隣の小屋やキャンプ場の宿泊客も考慮すると、当日は200名程が剱岳へ登ると予想されました。
剱岳は人気が高い故に渋滞が発生することが多く、時には登頂を諦めて下山する人も出る程です。

これらの点を考慮し、明日は夜明け前から行動を開始し、剱岳の後にそのまま立山三山を縦走し、その日のうちに帰宅する事にしました。 かなりの強行軍となりますが、この日の為に準備してきたので行けると判断しました。



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いよいよアタック当日となりました。
3時に起床し、事前に受け取っていた弁当を食べ、3時40分に出発! 当然ですがまだ真夜中です。



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丹沢や富士山以来、久々のナイトハイクです。 登山道は空いているし涼しいのでとても快適です。
後ろを振り返ると、剱澤小屋や近隣のキャンプ場から点々とヘッドライトの明かりが続いていました。
早立ちする人がそろそろ動き始めたようですね。



剱岳には数え切れない程の鎖場が有るのですが、なかでも主要な場所には番号が振られています。
ここは5番鎖場で、この辺から難易度が急激に高くなるので、特に悪天候時は注意してください。

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細い鉄製の橋を渡り、切れ落ちた断崖絶壁の岩棚をトラバースします。
この場所に限った話ではありませんが、剱岳の難所は転落が死に直結する場所ばかりなので気を抜けません。



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ぼちぼち夜が明けてきてヘッドライトは不要となりました。
目の前には素敵な断崖絶壁が聳えていますが、剱岳においてはまだ易しい方ですね。



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ここは「平蔵の頭」と呼ばれる難所で、7番目の鎖場となります。
ここに至っては足がかりとなる様な窪みすら無く、鎖と鉄杭に頼るしか有りません。



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平蔵の頭を越えるとすぐさま下るのですが、下った先は深く切れ落ちた谷になっていて迫力が有ります。
万が一転落したら即死。 もし助かっても谷に転落して何百メートル滑落するのか想像も付きません。
人によっては最も恐怖を感じる場所かもしれませんね。


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この絶壁を下ってきました。 まさしく垂直の断崖絶壁で、岩稜地帯が好きな人にはたまらない場所です。



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直ぐ隣に有る鎖は下山専用ルートです。
槍ヶ岳同様、剱岳も核心部は登りルートと下りルートが別に用意されています。


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「登山道」とはいえど、どう見ても「道」ではなく「壁」ですな。



ついに9番目の鎖場、通称「カニのたてばい」にやってきました。 

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30m程でしょうか、切り立った断崖絶壁を登ります。 頂上直下の最後の難所ですね。
こうして見るとさすがに迫力が有りますが、同時に問題無く通過できると確信を持てました。
この日の為に色々経験を積んできた甲斐が有ったという物です。

なお、ここは名所や難所で有ると同時に、渋滞が発生する場所としても有名です。
場合によっては数時間も待たされる事が有るので、やはり空いている早朝に行くに限りますね。



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カニのタテバイの構造を簡単に説明すると、最初に少し横に移動し、その後ひたすら垂直に登り、
最後に再び横に移動します。 7割ほど登った辺りの足がかりが乏しいので注意してください。



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カニのタテバイは登り最後の難所ですが、それを越えてもしばらく急登が続きます。



ついに「剱岳(つるぎだけ・2999m)」の頂上に到着!  剣山荘からはほぼ2時間でした。

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いや~、さすがの大展望ですね。 歯応えの有るルートだったので感無量です。



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この日の早朝は高度5000m付近に雲がありましたが、山脈付近に雲は無く、空気も澄んでいて展望は最高です。
周辺の北アルプスはもちろん、遠く南アルプスや八ヶ岳連峰、富士山など全ての山が見渡せました。
ここまで遠くまで見渡せる機会はそうそう無いと思います。
今年最初のアルプス、そして人生で最初の剱岳が展望に恵まれて嬉しいですね。



名残惜しいですが山頂を後にして下山開始です。
すぐさま10番目の鎖場、通称「カニのよこばい」が出現しますが、ここも有名な難所ですね。

少し見にくいですが足下にある赤い矢印の下に窪みが有るので、そこに足を入れて体を支えます。
上からは全く足場が見えず、転落したら間違いなく即死なので慎重に。

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鎖の下に有る窪みを足場にして横移動します。 その様子がカニに見えるというのがその由来との事。
最初の一歩が難しいですが、そこさえクリアすれば後は問題有りません。
個人的には大崩山の像岩トラバースの方が怖いと感じましたが、いずれも落ちたら人生終了の難所です。



ひたすら断崖絶壁を上り下りする剱岳ですが、意外なことに梯子場は少なく、確かここ一箇所だけでした。

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梯子自体は頑丈な作りなので、三点支持を守って慎重に移動すれば問題有りません。
梯子の下も引き続き断崖絶壁ですが、飽きるほど断崖絶壁のオンパレードだったので、もはや感動も無し。(笑



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梯子場の直ぐ後にはルート上で唯一のトイレが有ります。 
さすがにバイオトイレではありませんが、有り難い存在ですね。 場合によっては避難小屋として使えるかも知れません。



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出発しておよそ四時間程で剣山荘に帰ってきました。
小屋が見えると安心しますが、統計では難所を過ぎた後に事故が多いそうですね。
油断や疲れが事故を誘発するのかもしれません。 最後まで気を緩めずに頑張りましょう。

小屋で休息して荷物を整理したら、引き続き立山三山縦走に出発します。
剣山荘から釼御前小屋までのルートは3本有りますが、真ん中のルートには数カ所の雪渓が有るので要注意。
個人的には剱沢キャンプ場を通るルートをお勧めします。



本日の後半戦は「立山三山」の縦走です。
立山というのは山の集まり(連峰)の名前で、「雄山」「富士ノ折立」「大汝山」を立山と読んでいます。

岩の塊である剱岳に比べると難所は全く有りませんが、3000m級の稜線はアップダウンが激しくとても疲れます。
しかも早朝3時に起きて剱岳を登ってきた後ですから疲労が溜まって正直バテました。
岩稜地帯の剱岳だったのでストックを持ってこなかったのですが、もの凄く後悔しました・・・

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疲れはしましたが稜線からの展望は最高で、右手には室堂、左手には黒部渓谷の展望が楽しめる良いコースです。
緑色をしているのが黒部湖で、中央部に有るのが有名な黒部ダムですね。



登山_剱岳_01_035

雄山の神社を過ぎると室堂へ向かって下るのですが、この区間がかなりのくせ者でした。
結構な距離が有る上に傾斜がきつく、しかも全般的にザレ場・ガレ場の連続です。
普段山に登らないような人が迂闊に参拝目的でやってくると、思わぬ酷い目に有うかも知れません。



こうして今夏初のアルプス山行は無事に終わりました。
ひたすら悪天候に泣かされた夏でしたが、初めての剱・立山は素晴らしい天気に恵まれて最高でした。
今度は室堂を起点に、大日岳や薬師岳方面への縦走もやってみたいですね。
ストックだけは必ず持ってくるように注意して・・・


2017-05-30(Tue)

難易度に磨きが掛かった大崩山

こんばんは。

五月の連休に地元九州に帰省したので、お約束行事とも言える大崩山登山をしてきました。
今回の主な目的は、実はまだ行ってなかった頂上へ行くことと、崩落した梯子場を確認することです。

本当は朝5時位から登りたかったのですが、何だかんだで結局6時頃に到着。
既に登山口付近は車が一杯で、500m程下に停めて歩くことに。

相変わらず難易度の高い山でしたが、素晴らしい天気と出合いに恵まれた一日となりました。



登山_大崩_01_001

まずは「袖ダキ」の展望所に到着。 この絶景は何度見ても素晴らしいですね。


登山_大崩_01_002

左は「小積ダキ」、右は「湧塚」ですが、この両者を同時に写真に納めようと思ったらかなり苦労します。
ギリギリ行けるとこまで移動して広角レンズで撮影したのですが、それでも綺麗に収まりません。
これ以上広角なのはフィッシュアイレンズくらいしか無いですし、後は撮影場所を工夫するしか・・・
もっと好適な撮影ポイントは有るのでしょうか?



登山_大崩_01_003

この時期の大崩山はアケボノツツジが満開のはずなのですが、今年はあまり見かけませんでした。
開花の時期が去年とは少しずれているようですね。



登山_大崩_01_004

名物の5段梯子(&ロープ)を通過して下和久塚へ向かいます。
ここの梯子場も個人的に気に入っています。 梯子が好きなら大崩山は天国ですね。



登山_大崩_01_005

下和久塚から見える印象的な岩で、個人的に「フェーズドアレイ岩」と名付けています。



登山_大崩_01_006

ここは上和久塚の直下なのですが、何時の間にか直登ルートの梯子が復活していました。
このルートは危険すぎる為かロープ・梯子共に撤去されていたのですが、誰かが再設置したようです。
とはいえ、安全のために右側からの迂回ルートをお勧めします。



登山_大崩_01_007

今回の最大の目的はまだ未踏である山頂へ行ってみること。
大崩山には多くの絶景ポイントが有るのですが、頂上は展望があまりないので来ない人が多いようです。


登山_大崩_01_008

上和久塚から頂上までは難所は全く無いのですが、リンドウの丘分岐から先はしばらく急登が続きます。
この日はほぼノンストップで登ってきたので疲れてしまいました。
途中で宇土内谷コースと合流すると、もうひと登りで頂上に到着します。


登山_大崩_01_009

展望が無いと噂の大崩山山頂ですが、ご覧のように実はそこそこ開けています。
この日は四月下旬でしたが真冬並みに木々が枯れており、かなり展望が有りました。
なお、頂上の少し手前には素晴らしい展望が楽しめる場所があり、昼食場所にもオススメです。

頂上では色々な人と楽しく団欒する事ができましたが、広島や大阪など遠くから来られた人が多かったです。
大崩山は文句なしの名峰だと思いますが、九州外からも来て貰えるとは嬉しいですね。
ファイントラック大好きおじさんとの語らいは非常に盛り上がって楽しかったです。



小積ダキで展望を楽しんだら、いよいよ地獄の下り「坊主尾根」に突入です。
下に見えるのは最大の難所である象岩のトラバース地点。

登山_大崩_01_010

登山_大崩_01_011

ここは大崩山で最も危険な場所だと思いますが、個人的にも苦手とする場所ですね。
北アの奥穂~北穂等の難所も経験しましたが、個人的にはここが一番恐怖を感じます。
確かに転落したら一発アウトの危険な場所ですが、ワイヤーを掴んで落ち着いて通過すれば大丈夫です。



登山_大崩_01_012

象岩を越えた後に先ほど居た「小積ダキ」を振り返ります。
落差300mもの絶壁が凄まじいですが、あの上に行くことが出来るというのも凄いですね。



今回のもう一つの目的地、梯子の崩壊場所にやってきました。
梯子というか、足場が崩落して梯子が傾いて使用禁止になっていたのです。
その後、梯子を付け直したとの情報を得たのですが、どうも少々無茶な様子だったので気になっていました。

登山_大崩_01_013

巨大な花崗岩の隙間から生えてきた樹木の上に落ち葉などが積もり、そこが足場となっていました。
その木の根っこに梯子を括り付けていたわけですが、樹木に依存した根本的に不安定な足場だったわけです。
梯子はもちろん、足場自体もいつ崩落しても不思議では無かったと言う事ですね。
ちなみにこの写真は2015年5月の状態です。


登山_大崩_01_014

そして同年8月にはついに使用禁止に・・・ 足場もかなり不安定な状態でした。


登山_大崩_01_015

そして新たに設置されたルートがこちら。
以前は二段梯子を下りた後、ロープで一旦足場に下りて、水平移動した後に最後の梯子に移るという流れでした。
崩落後、二段梯子からロープを使用して直接最後の梯子に移る様に変更されました。


登山_大崩_01_016

足下にはこれといったスタンスは無く、ロープが無いと絶対に通過不可能な難所となっています。
一応木の根っこを足場として使えますが、これもいつ崩落するか分からないので頼りすぎるのは危険です。
幸い花崗岩は滑りにくいので、グリップを効かせて慎重に通過しましょう。



登山_大崩_01_017

最後の梯子を通過した後も、下り急勾配が延々と続く辛い坊主尾根。
沢の音が聞こえてきても、祝子川の本流に到達するのはしばらく後です。

で、最後の徒渉地点にやってきたのですが、増水などで地形が変わっており、少々渡りにくくなっていました。
通過する場所自体はほぼ一緒なのですが、水流で岩が流されたようですね。
慎重さも求められますが、途中で立ち止まるより、一気に渡りきった方が安全だと感じました。



久しぶりの大崩山は相変わらずの難易度でしたが、それ故に歯応え抜群で楽しかったです。
やはり、大崩山は文句なしの名峰ですね。


2016-10-20(Thu)

今年最後?の日本アルプス ~無念の大キレット断念~

こんばんは。

ひたすら悪天候に泣かされた今年の夏山シーズン。
10月に入っても天候は回復せず、シーズン締めくくりの三連休(体育の日)も序盤は悪天候でした。

が、連休終盤辺りから回復して晴れ間が続いたので、ここぞとばかりに北アルプスへ行ってきました。
時期的なことを考えると、アルプス地区に行けるのは今年最後になると思われます。


【今回のコースと所要時間】
(1日目)
・上高地 → 横尾山荘(2時間10分)

(2日目)
・横尾山荘 → 槍沢ロッヂ(1時間)
・槍沢ロッヂ → 大曲の分岐(50分)
・大曲分岐 → 水俣乗越(45分)
・水俣乗越 → ヒュッテ大槍(1時間40分)
・ヒュッテ大槍 → 槍ヶ岳山荘(50分)

(3日目)
・槍ヶ岳山荘 → 上高地(5時間30分)



登山_アルプス10_001

新宿からバスに揺られ、やってきました上高地。
天候と日程の関係も有りますが、今回は苦手な夜行バスではなく日中の移動です。
既に紅葉はピークを過ぎていますが、今年はそもそも天候不順により紅葉も不調だったようですね。
奥に聳えるのは今年7月に登頂した穂高連峰の勇姿です。 三ヶ月前ですが、なんだか懐かしいですね。



上高地からのんびり歩くこと約2時間、本日の宿である「横尾山荘」に到着しました。
ここは涸沢・槍ヶ岳・常念岳への各登山道が分岐する交通の要所に位置する為いつも賑わっています。
以前から興味があった小屋なのですが、位置的に通過する場所にあるので、今回初めての利用となります。

登山_アルプス10_002

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予約制の横尾山荘は水と電気が豊富で建物も新しく、街の旅館並に快適で、食事もとても美味しいかったです。
そしてなによりお風呂付き!(上写真の右端にある建物がお風呂棟。)
例えるなら、南アルプスの白根御池小屋にお風呂が付いたような綺麗さ・快適さですね。



快適な小屋で爆睡した翌日、一路槍ヶ岳を目指して出発です。 二年ぶりの登頂を控えて気分も高揚中!
最短で槍ヶ岳へ行くならそのまま槍沢ルートを登るのですが、今回は敢えて途中から東鎌尾根へ向かいます。
水俣ルートを通ってみたかったのと、東鎌尾根の展望や歯応えを再び味わいたかったからです。

登山_アルプス10_004

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この水俣ルートは一般的に東鎌尾根からのエスケープルートとして利用されますが、そこを敢えて登る私・・・
ダケカンバの生い茂る急登ですが踏み跡は明瞭で、北岳の「草すべり」に似た雰囲気のコースですね。



登山_アルプス10_006

45分程で「水俣乗越」へ到着。 ここで東鎌尾根と合流します。
向かって左側へ進みますが、いきなり岩場の登りでワクワクしますね。



登山_アルプス10_007

ヒュッテ西岳から大きく下った後に再び登り返す東鎌尾根ですが、水俣乗越は丁度その中間地点に位置します。
つまり、これからは基本的に登り一辺倒で、険しい地形と薄い空気と相まって辛い後半戦が始まります。



東鎌尾根のハイライトと言えるのが、この「窓」と呼ばれる場所にある恐怖の三段梯子!

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巨大な崩壊地にあるこの梯子。 危険なのでストックを収納し、ヘルメットの着用を推奨します。



梯子場が大好きで、大崩山・八ヶ岳・アルプス各地の梯子を巡ってきた私ですが、ここは最も印象深い場所の一つです。
岩が突き出ている部分は足をかけにくいので、三点支持の基本を守って慎重に通過しましょう。

登山_アルプス10_010

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ここは梯子その物よりも、直後にある両側が切れ落ちた狭い道に注意すべきだと思います。
特に槍沢側は深く切れ落ちており、転落したらおそらく助からないと思われます。 くれぐれも慎重に。



槍ヶ岳からは東西南北の四方に尾根が伸びており、現在は東尾根に当たる「東鎌尾根」を歩いています。
そして正面に聳えるのが北の尾根である「北鎌尾根」です。

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この北鎌尾根は別格の存在で、所謂「バリエーションルート」と呼ばれ、一般登山道には含まれません。
一般登山道では無いので一切整備されておらず、険しい岩稜帯が延々と続く上級者向けの危険なコースです。



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水俣乗越から2時間弱で「ヒュッテ大槍」に到着。 現時点では既に今年度の営業は終了しています。
ここから槍ヶ岳山荘までが東鎌尾根の最後の区間になりますが、前回は道を間違えてしまいました。



登山_アルプス10_015

下に見える赤い屋根の小屋が「殺生ヒュッテ」で、やはり既に営業を終えています。
左上に見えるのが「大喰岳(3101m)」で、小屋と大喰岳の間に見えるのが槍沢から登ってくるルートです。
この付近から槍ヶ岳山荘までは地獄の急登が延々と続き、楽だった槍沢ルートが一変してきつくなる区間ですね。



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ヒュッテ大槍から先は、まさに槍ヶ岳の足下をすり抜けるような迫力満点の展望が楽しめます。
この付近は全区間が岩稜帯で、穂高の吊尾根っぽい雰囲気ですね。



横尾山荘を出発しておよそ5時間。 二年ぶりに「槍ヶ岳山荘」にやってきました。

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槍ヶ岳山荘の公式サイトではライブカメラの映像が見られますが、そのカメラがおそらくこれでしょうね。
天候や人出の確認に重宝しています。



小屋にチェックインしたら、早速槍ヶ岳の頂上へアタック開始! この梯子場も懐かしいです。
ちなみに槍ヶ岳の頂上ルートは登りと下りで道が分かれており、梯子は左が登りで右が下り専用です。

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天空へ続くかのようなこの梯子も、数ある梯子場の中で特に印象深い物の一つですね。
まさに断崖絶壁ですが、梯子が整備される前はどうやって登頂していたのでしょうか。



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二年ぶりの槍ヶ岳登頂! 少し雲が出てきましたが、空気が澄んでいて展望は抜群でした。
ちなみに3種類あった看板が1種類しか有りませんでした。 やはり台風で飛ばされたのでしょうか?



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頂上からは今夜の宿である槍ヶ岳山荘がよく見えます。  複数の建物で構成される巨大な小屋です。



登山_アルプス10_023

そちてこちらが北鎌尾根の様子。 距離が長い上に地形も険しく、途中でビバークするのが一般的だそうです。



登山_アルプス10_024

槍ヶ岳山荘は収容人数650名という国内最大級の大きな小屋ですが、館内も複雑で迷いそうな広さです。

今回はシーズンもほとんど終わりかけの時期でしたが、それでも人は多く、特に外国人が多かったです。
食事の際には、右隣には欧米系のグループが、左隣にはアジア系のグループが座り、なんとも国際色豊かな食事でした。
アジア系の人達と異なり、欧米系の人達は箸の扱いに苦労している様子でしたが、無理も有りません。
郷に入っては郷に従えとは言いますが、フォークの貸し出しが有っても良いかも知れませんね。



そして三日目。 この日は大喰岳・中岳・南岳を経由し、大キレットから北穂高岳へ抜ける予定でした。
が、晴天では有る物の、この日も気温が低く、なにより非常に強い風が常時吹き続けている有様。
一応大喰岳まで進んでみましたが、余りの寒さと強風に、やむなく断念して下山することにしました。

寒さは衣類の調整で対処できますが、強風だけはどうしようも有りません。
長谷川ピークや飛騨泣き等の岩場で強風に煽られたり、岩やプレートが凍結していたら死に直結します。
7月に通過した涸沢岳~北穂高岳の稜線は大キレットよりも高難易度とされますが、
あの時は気温が高く、風もほとんど無くて、地形以外の危険さは有りませんでしたが、今回は話が違います。


・・・と言う訳で、念願の大キレット越えは来年まで持ち越しとなりました。 登山を始めて以来、初めての撤退です。
後ろ髪を引かれる思いで槍沢ルートを下りましたが、稜線を見上げると恐ろしい速さで雲が流されており、
この状況で大キレットに突入したら危険だったと納得しました。 また来年頑張ります。



帰宅後に天候が穏やかになったのが何とも恨めしいですが、今年のアルプス登山はおそらく打ち止めでしょうか。
今年は雪が少なく、六月早々に八ヶ岳縦走を達成するなど上々の滑り出しでしたが、
その後はひたすら雨にたたられ、結局、裏銀座や南ア南部の縦走も実現できずに終わりました。


今年得た教訓は、「地形や天候との相性や交通の便を考慮し、優先順位を決める事」という点でしょうか。
毎日あるぺん号などの登山バスは7月中旬から8月一杯まではほぼ毎日運行していますが、9月以降は激減します。
また、シーズン終盤には小屋締めや気象悪化の影響で通行が困難になるコースも有ります。

なので、シーズン終盤でもバスが多く、気象的にも影響を受けにくい表銀座コースなどは後回しにして、
それとは真逆の環境にある大キレットや南ア南部などはチャンスが有り次第、早々にアタックするという訳です。
来年は今年断念したこれらのコースを最優先にしたいですね。


一方、念願だった八峰キレットや前穂高岳・北穂高岳の縦走に加え、八ヶ岳や中央アルプスへの初登頂、
キレット小屋や横尾山荘といった気になっていた小屋への宿泊など、色々得る事が出来たシーズンでも有りました。
特に八峰キレットや穂高稜線など、岩稜帯での経験を豊富に得ることが出来たのが大きいですね。

来年の夏山シーズンが今から待ち遠しいです。


プロフィール

Sonic478

Author:Sonic478
 
職業デザイナー
業種ゲーム業界
性別
年齢若者?若者!
趣味1旅行、情報発信、車、カメラ、ゲーム
趣味2ネコと遊ぶ、ニュースを見たり読んだり


業界関係者の視点から、業界の魅力・問題点など、色々紹介しようと思います。

メインサイトはこちらです。

TegeYoka.com


残業と休日出勤。
欧米メーカーの飛躍とアジア系メーカーの追い上げ。
悩みの多い日々ではありますが、日本のゲーム業界の飛躍を目指して頑張ります。

メールやコメントなどを頂けると嬉しいです。 お気軽にどうぞ!

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